【7月「景気ウォッチャー調査」】
現状判断DIが3ヵ月連続上昇、先行き判断DIはわずかな上昇…夏休み・大型連休に期待も、中東情勢・熊本地震への不透明感拭えず

景気の予告信号灯としての身近なデータ(2026年8月10日)

【7月「景気ウォッチャー調査」】 現状判断DIが3ヵ月連続上昇、先行き判断DIはわずかな上昇…夏休み・大型連休に期待も、中東情勢・熊本地震への不透明感拭えず
(※画像はイメージです/PIXTA)

7月の景気ウォッチャー調査では、現状判断DIが3ヵ月連続、先行き判断DIも4ヵ月連続で改善し、景気持ち直しの兆しがうかがえました。一方で、中東情勢の不透明感や令和8年熊本地震の影響への懸念は根強く、夏休みや大型連休への期待と不安が交錯する結果となっています。エコノミストの宅森昭吉氏が景気動向を読み解きます。

7月「価格 or 物価」関連判断DIは現状判断DIで38.7、先行き判断DIは38.9。5ヵ月連続で30台と景況感の足を引っ張る

6月から7月へかけて「価格or物価」関連現状判断DIは38.1から38.7へやや上昇したものの、先行き判断DIは39.7から38.9へやや低下しました。どちらも5ヵ月連続で30台の低水準です。「売上は順調に伸びている。ただし、物価高による原材料価格の上昇が利益を圧迫している」という、東北のその他サービス[自動車整備業]・経営者のコメントがありました。

 

コメントしたウォッチャー数を先行き判断でみると、中東情勢緊迫化の影響で、2月の266人から3月は541人に大幅に増加しましたが、その後は4月446人、5月402人、6月396人、7月373人でやや減少してきました。

 

(注)◎「良」、〇「やや良」、□「不変」、▲「やや悪」、×「悪」 出所:内閣府「景気ウォッチャー調査」より作成
[図表7]2025年1月~2026年7月調査:価格・物価関連コメント集計表 (注)◎「良」、〇「やや良」、□「不変」、▲「やや悪」、×「悪」
出所:内閣府「景気ウォッチャー調査」より作成

7月の「外国人 or インバウンド」関連現状判断DIは54.6と2ヵ月ぶりに50超。先行き判断DIは54.5と3ヵ月連続50超

6月の現状判断DIは48.7と5月の53.6から低下し、4ヵ月ぶりに50割れになりましたが、7月は54.6と2ヵ月ぶりに50超になりました。ただし、コメント数は、38人と6月の56人から減少し、22年12月の36人以来の低水準になりました。「インバウンドの売上が好調に推移しており、販売量が増加している。また、国内売上は高額品を中心に販売量は衰えていない」という九州の百貨店・企画担当のコメントがありました。

 

一方、先行き判断DIは54.5で6月の51.3に続き3ヵ月連続で50超になりました。「屋外施設のため、猛暑の影響を受ける可能性はある。しかしながら、イベントやインバウンドが好調に推移しており、現状を維持できるとみられる」という四国の観光遊園地・主幹のコメントがありました。

 

出所:内閣府「景気ウォッチャー調査」より作成。
[図表8]外国人orインバウンド関連・現状判断コメント数とDIの推移 出所:内閣府「景気ウォッチャー調査」より作成。
次ページ「夏休み」関連の現状判断DI、先行き判断DIともに分岐点の50超え
ベテランエコノミストが解説 データで読み解く「日本経済」のリアル【エンタメ・スポーツ・事件編】

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宅森 昭吉

幻冬舎ゴールドオンライン

「経済の話は難しい。専門知識がないから」と言われることがある。しかし、経済は「人々の普段の活動」の寄せ集めでできているものだ。人間が行う活動なので、機械的に動くものではなく、純粋な経済的要因以外からも様々な影響…

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