【9月消費者マインドアンケート調査】
「物価が上がる」との見方、やや弱まったか…9月の物価上昇判断DI、85.3に低下、「暮らし向き判断DI」も2カ月連続低下

景気の予告信号灯としての身近なデータ(2026年9月24日)

【9月消費者マインドアンケート調査】 「物価が上がる」との見方、やや弱まったか…9月の物価上昇判断DI、85.3に低下、「暮らし向き判断DI」も2カ月連続低下
(※画像はイメージです/PIXTA)

9月の消費者マインドアンケート調査では、1年後の物価上昇判断DIが85.3と、2月以来の低水準に低下しました。暮らし向き判断DIも2カ月連続で低下。消費者心理の変化と物価動向について、エコノミストの宅森昭吉氏が解説します。

2026年9月消費者マインドアンケート調査、物価上昇判断DIは85.3…中東情勢緊迫化前の2月82.1以来の低水準

消費者マインドアンケート調査は5段階の評価の回答なので、景気ウォッチャー調査と同じ手法で物価上昇判断DIをつくることができます。物価上昇判断DIは、調査開始の16年9月から22年1月までは60台・70台で安定推移していましたが、ロシアがウクライナ侵攻した月の22年2月調査以降26年9月調査まで、物価上昇判断DIは80台・90台で、物価が上昇するという見方が強い状況が継続しています。

 

物価上昇判断DIは、2025年2月に90.2と20カ月ぶりの90台を記録しました。その後25年3月以降26年3月まで80台で推移しました。25年2月の90.2からの振幅を伴いつつ緩やかながらの下降傾向でした。26年2月は82.1と25年11月に並ぶ低水準でした。

 

しかし、2月末からの中東情勢緊迫化で26年4月91.3、さらに5月は92.8と史上最高水準を更新しました。しかし、6月は中東情勢の緊迫状況が幾分和らいだことや、昨年高騰していたコメ価格が落ち着いてきたことなどから、87.1へと4カ月ぶりに低下しました。しかし、中東情勢の先行きが不透明な状況になり7月88.5、8月89.5と2カ月連続上昇したあと、9月は85.3と2月82.1以来の低水準になりました。

 

 ※「上昇する」から「低下する」までの5段階の回答を景気ウォッチャー調査と同様にDI作成した。 (出所)内閣府「消費者マインドアンケート調査」
[図表1]物価上昇判断DI ※「上昇する」から「低下する」までの5段階の回答を景気ウォッチャー調査と同様にDI作成した。
(出所)内閣府「消費者マインドアンケート調査」

 

回答の内訳比率をみると、26年2月は「上昇する」が47.1%と2カ月連続で低下していましたが、26年3月では「上昇する」が60.4%と反転し、4月67.9%、5月72.4%へと上昇、初の70台になりました。その後低下に転じ、6月は57.8%に低下し、7月は58.8%になりましたが、8月は61.3%に上昇しました。また、26年3月~5月は低下方向の選択をした人がいませんでしたが、6月は「やや低下する」が3.1%になりました。

 

7月では「やや低下する」と回答する人が1.0%いましたが、8月でゼロに戻りました。9月では「やや低下する」と回答する人が3.2%と、2月の4.3%以来の割合になりました。

 

理由に関する回答がないので、あくまで推測ですが、27年4月から飲食料品の消費税率を1%にすることが閣議決定されているので、1年後の物価が「やや低下する」との回答が出てきたと思われます。

 

 ※一番右の欄の数字は、上が景気ウォッチャー調査と同様に加重平均して求めたDI。 同じ欄の下の数字は、「上昇する」と「やや上昇する」の割合の単純合計。 (出所)内閣府
[図表2]消費者マインドアンケート調査(試行):物価見通し(1年後)の集計結果推移 ※一番右の欄の数字は、上が景気ウォッチャー調査と同様に加重平均して求めたDI。
同じ欄の下の数字は、「上昇する」と「やや上昇する」の割合の単純合計。
(出所)内閣府
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