猛暑の夏に兄が見せた「あまりの身勝手さ」
3年前、83歳だった母が玄関先で転倒し、大腿骨を骨折。ここから介護生活が始まりました。退院後、母は伝い歩きしかできなくなり、料理や洗濯などの家事も一人では不可能な状態に。
病院の勧めで要介護認定を受けると「要介護2」と判定されたものの、母はデイサービスや訪問介護を「他人に世話されたくない」と拒否。食事の準備や洗濯といった家事に加え、入浴や排泄の介助まで、すべての負担が里美さんにのしかかりました。
里美さんはパートの時間を大幅に削り、週の半分以上を実家で過ごすようになりました。夫・子どもたちの世話は後回しになり、負担は想像をはるかに超えた重さになっていきます。
そんな中、猛暑が続く夏の日に耐えかねた里美さんは、県外の兄に電話をかけました。
「お兄ちゃん、私、本当に大変なの。夏休み中の1週間だけでも、実家に帰ってくるか、お兄ちゃんの家で預かってくれない?」
しかし、兄の返答は冷淡なものでした。
「うちの奥さんは、そういうのダメなんだ。お袋も環境が変わるのは嫌がるだろ。無理だよ」
“無理”を繰り返して電話を切ると、その後里美さんが送ったLINEにも「なんとか頼む」の一点張り。姉にも助けを求めましたが、やはり「夫が嫌がる」と、あっさりと拒絶されたのでした。
