(※写真はイメージです/PIXTA)

長く続いた超低金利時代が終わり、日本でも金利が上昇する局面に入りました。不動産投資は、ローンを活用して資産を拡大できる点が大きな魅力ですが、金利が上昇すると収益性や資金繰り、不動産価格にまで影響が及びます。一方で、不動産は相続対策として活用されることも多く、税制改正によってその考え方も変化しています。今回は、不動産投資に欠かせない「レバレッジ効果」の仕組みから、相続対策としての活用法、金利上昇が不動産市場にもたらす影響までを、具体例を交えながらわかりやすく解説します。

◆全額自己資金で購入した場合

投資金額:1億円

NOI:700万円 - 200万円 = 500万円

NOI利回り:500万円 ÷ 1億円 = 5.0%

 

利回り5.0%、すなわちNOIが500万円のまま維持できれば、単純計算ですが投下した1億円を20年で回収できることになります。

 

ただし、不動産から生じるプラスの所得(NOIから減価償却費を引いたもの)については、個人所有の場合においては所得税、住民税等の税金がかかり、法人所有の場合においては法人税等の税金がかかるため税金を考慮すると回収までは20+αの期間を要します。

 

◆自己資金2,500万円 ローン7,500万円を調達した場合

投資金額:2,500万円

NOI:500万円

NOI利回り:500万円※2 ÷ 1億円 = 5.0%

 

※2 NOI利回りは不動産価格(本件では1億円)に対する利回りのことを言うため、自己投資金額は関係ありません

 

ここで、全額自己資金との大きな違いはローンの返済をおこなう点です。

 

ローンの返済は元金+利息の合算となります。元金の返済方法については、元利均等方式と元金均等方式がありますが、ここでは元利均等方式とします※3

 

※3

元利均等方式:元金と利息を合算した返済額が一定となる返済方式であり、借入当初は返済額の内訳として利息の方が多くなり、完済に近づくにつれて元金の割合が増えていきます。

元金均等方式:元金の返済額が一定となる返済方式であり、借入当初は元金が多く残っているため元金+利息の金額が多く、完済が近づくにつれて減っていきます。

 

 

図示すると以下の通りです。[図表1]

 

[図表1]元利均等方式と元金均等方式の違い

 

元金均等方式の方が、元金の返済が早く進むため支払利息の合計額(総利払額)は減少します。

 

ローン7,500万円を30年金利1.0%で調達すると年間の返済額は約290万円となります。

なお、その他の金利における返済額については下記の図表2の通りです。

 

[図表2]ローン返済シミュレーション

 

NOIが500万円であるため、ローン返済額である290万円を引くと210万円が残ります。

 

全額自己資金の場合が500万円残ることに対して、210万円は少ないように思われるかもしれませんが、自己資金に対する割合で考えてみるとどうでしょう。

 

全額自己資金:500万円 ÷ 1億円 = 5.0% (20年で回収)

自己資金2,500万円:210万円 ÷ 2,500万円 = 8.4% (12年で回収)

 

手元に残る資金は少ないですが、回収までのスピードは借入を合わせたほうが早くなります。

 

また、この投資家が所有資産のうち1億円を不動産投資に充てることを考えているとします。

 

ローンと組み合わせることで(1物件あたり2,500万円の自己資金であることから)、4物件分(2,500万円 × 4物件 = 1億円)購入することができます。

 

先ほどの例で1物件当たりのローン返済後の手残りが210万円であるため、210万円 × 4、すなわち840万円の手残りとすることが可能です。

 

全額自己資金の場合が500万円であるため340万円(840万円 - 500万円)手残りを多くすることができます。

 

これが、レバレッジ効果を求めてローンを調達する理由です。

次ページレバレッジを効かせた投資の広がりとリスク

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録