「迷惑なお年寄り」と決めつけられない理由
前述の通り、75歳以上になると後期高齢者医療制度の対象で、医療費の自己負担が原則1割になります。このため「安いから高齢者は何度も病院へ行くのでは」 というイメージを持たれることがあります。
実際、後期高齢者医療制度では、窓口負担以外の費用を公費や現役世代からの支援金などで支えています。必要性が低い受診が積み重なれば、医療費全体の増加につながることは否定できません。
そのため「不要な受診を減らすべきだ」という意見も当然あるでしょう。しかし、病院から高齢者を遠ざけるだけでは、根本的な解決にはなりません。なぜなら、その人たちが本当に求めているものは、薬ではなく「人とのつながり」である場合も少なくないからです。
かつては商店街で立ち話をし、近所を散歩すれば知り合いに会えました。老人クラブや町内会も、自然な交流の場として機能していました。ところが現在は、そうした地域のつながりが薄れています。結果として、「誰かと話せる場所」が病院しか残っていない高齢者もいるのです。
待合室で見かける“常連さん”を、「迷惑な人」と切り捨てるのは簡単です。しかし、その姿は、地域のつながりの希薄化や、高齢者の孤立という社会課題を映す鏡でもあります。
地域サロンや公民館、ボランティア活動、シルバー人材センター、気軽に立ち寄れるコミュニティスペース――。病院以外に「おはよう」「元気そうでよかった」と声を掛け合える場所が増えれば、医療機関が担う役割も少しずつ変わっていくかもしれません。
【関連記事】
■月20万円もらえるはずが…45歳・サラリーマン「ねんきん定期便」に抱いた違和感。「年金ルール」知らずにそのまま20年…65歳で受け取ることになる年金額に唖然「何かの間違いでは?」
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
【注目のセミナー情報】
【決算対策 】9月25日(金)オンライン開催
「GPUサーバー」はただの設備ではない?
税制優遇を活用する「戦略的資産」としての役割
【事業投資】9月30日(水)オンライン開催
年商1,600万円・年間利益600万円のモデルケースを公開!
信頼のECCブランド「個別指導塾ベストワン」の経営戦略

