住んでみて感じるようになった違和感…「東京のほうが合う」
まず困ったのは車でした。現役時代は運転する機会がほとんどありませんでしたが、地方では生活必需品。スーパーへ行くにも、病院へ行くにも車という生活です。冬になると雪道の運転にも神経を使い、街灯が少ない真っ暗な夜道も想像以上に負担でした。
「今日は外へ出るのが面倒だからやめよう」と、外出そのものが減っていきます。東京では駅まで歩き、電車に乗り、自然と一日6,000〜7,000歩は歩いていました。しかし、移住後は数百歩しか歩かない日も増えてしまい、体力の衰えを感じるようになりました。
さらに、人付き合いも思ったほど気楽ではありません。近所の人は親切でしたが、昔からのコミュニティーが出来上がっており、話題についていけないことも少なくありません。一方で、独身ゆえに家へ帰っても話し相手はいません。「静かな生活」が、いつしか「誰とも話さない生活」に変わっていました。
「自分でも不思議だったけれど、『東京のほうが、自分に合っている』と思うようになった。こればっかりは、住んでみなきゃわからなかった」
移住から約2年。水沢さんは東京へ戻る決断をします。
