税務調査での「経費否認」を防ぐ…「領収書がない支払い」を合法的に経費化する要件【税理士が解説】

税務調査での「経費否認」を防ぐ…「領収書がない支払い」を合法的に経費化する要件【税理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

取引先と食事をした際など、領収書をもらい忘れることもあるでしょう。しかし、そのまま経費化を諦めると「年間数十万円」の損失になるケースもあります。実は、領収書がない状態でも適切な記録や裏付け書類を保管していれば、合法的に経費として認められる方法が存在します。本記事では、税理士法人グランサーズ共同代表の黒瀧泰介氏が、領収書なしでも経費にする具体的な方法と絶対にやってはいけないNG行為について解説します。

領収書がない場合、レシートや出金伝票が「証拠書類」に

しかし、領収書がない状態でも適切なやり方をしていれば経費として認められる方法があります。手元に領収書がないことに気づいても、あわてずに以下の方法を試してみてください。

 

1.領収書を再発行してもらう

もっとも確実なのは、お店に領収書の再発行を依頼することです。しかし、お店側には再発行に応じる法的な義務はないため、断られるケースもあります。

 

また、応じてもらえた場合でも、同じ領収書がこの世に2枚存在することになるため、不正を疑われないように「再発行済み」という文言を入れてもらうのが安全です。

 

2.レシートを保管する

「宛名書きのある手書きの領収書でなければダメ」と誤解している方も多いですが、税務上はレシートも領収書も同等の証拠書類です。

 

むしろ、手書きで「品代」とだけ書かれた領収書よりも、「コピー用紙500円」「ボールペン150円」など細かい内訳が印字されているレシートのほうが、事業関連性の説明がしやすいため証拠力が強いとさえいえます。

 

ただし、感熱紙のレシートは時間が経つと文字が消えやすいため、保管には注意が必要です。

 

3.クレジットカード明細・通帳記録を活用する

クレジットカードの利用明細や、銀行振込であれば通帳の取引記録も支払いの証拠になります。

 

たとえば、事務所の家賃を口座振替で支払っている場合、領収書は出ませんが、銀行の通帳記録と賃貸借契約書(支払額や振替日が明記されているもの)をセットで保管しておけば、税務調査でも問題なく説明できる十分な証拠になり得ます。

 

4.出金伝票と裏付け資料をセットにする

自販機での飲み物の購入など、現金払いで領収書もレシートもない場合は、自分で「出金伝票」を作成するといいでしょう。この出金伝票には、「日付、相手先の名称、支払った金額、支払いの目的」などを記載します。

 

ただし、これだけでは客観的な証拠として弱いため、必ず下記のような「裏付け資料」を一緒に保管しておくことが重要です。

 

・割り勘の飲食代:出金伝票+一緒に飲食した相手の名刺のコピー

・公共交通機関の利用:出金伝票+社内の交通費精算書や駅の券売機での利用履歴

・ご祝儀・香典:出金伝票+結婚式の招待状や関連書類

 

ただし、Suicaなどの交通系電子マネーへのチャージは、単なる「現金から電子マネーへの交換」であるため、チャージした時点では経費にできません。実際に交通機関等で使用したタイミングで経費化するようにしましょう。

 

 

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※本記事は、YouTube『社長の資産防衛チャンネル【税理士&経営者】』より動画を一部抜粋・再編集したものです。

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