固定資産税の差は「10年で350万円」に…駐車場とアパートで比較する〈空き地活用〉の節税効果【税理士が解説】

固定資産税の差は「10年で350万円」に…駐車場とアパートで比較する〈空き地活用〉の節税効果【税理士が解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

空き地を所有している場合、その手軽さから「駐車場」としての活用を考える方は少なくありません。しかし、「空き地の活用=駐車場」が常に最善とは限らないのが実情です。駐車場とアパート経営では、初期費用や維持費はもちろんのこと、所得税・相続税・固定資産税といった「税務面」において大きな差が生まれます。本記事では、定番である2つの土地活用について、税理士法人グランサーズ共同代表の黒瀧泰介氏がそれぞれの節税効果や経営メリットを比較・解説します。

数十万円の駐車場か、1億円超えのアパートか…空き地活用の「初期費用」と「維持費」

空き地を所有している場合、その活用方法として「駐車場」を選択することが常に最善とは限りません。経営面と税務面から総合的に比較検討することが重要です。

 

初期費用

土地活用を開始する際の初期投資は、選択肢によって大きく異なります。駐車場は圧倒的に少ない資金で始められるのが特徴です。月極駐車場であれば砂利敷きとロープだけでも開始でき、数十万円から着手することが可能です。コインパーキングであっても、精算機やフラップ板、看板などを揃えて3~5台分で300万円前後あれば始めることができます。

 

一方、アパート経営には木造でも建築費だけで数千万円かかり、規模によっては1億円を超えることも珍しくありません。

 

維持費

ランニングコストの面でも大きな差があります。駐車場は月極なら月数千円程度の清掃費や除草費で済むケースがほとんどです。コインパーキングでも機器のメンテナンスを含め月数万円程度が目安となります。

 

これに対し、アパートの場合は共用部の清掃や設備の修繕、入退去のたびにかかる原状回復費など、毎年家賃収入の15~20%程度の維持管理費を見込んでおく必要があります。

 

駐車場とアパートの比較で見る「収益性」と「出口戦略」

初期費用の安さだけで安易に駐車場を選ぶ、あるいはリターンだけを求めてアパート建築に踏み切る前に、両者の収益構造と、将来的に訪れる「出口戦略」の違いを比較してみましょう。

 

収益性

駐車場は基本的に平面で展開するため、使える土地の面積がそのまま収益の上限になります。

 

一方で、アパートは複数階建てにすることで、同じ面積の土地から数倍の収益を生み出せる可能性があります。また、アパートは金融機関からの融資を活用しやすく、自己資金が少なくてもレバレッジを効かせて大きな収益を狙えます。

 

ただし、アパートの場合は建築費のローン返済や管理費、修繕費といったコストがかかり、手残りで見ると思ったほど差がつかないケースもあります。駐車場は費用が抑えられるため、利回りベースで見ると意外と悪くないのです。

 

出口戦略

事業をやめる際の出口戦略では、駐車場が圧倒的に有利です。駐車場であればすぐに更地に戻すことができますし、費用も比較的安く済むため、転用や売却の自由度が非常に高いのです。月極駐車場は契約者への解約通知が1~3ヵ月前で済むため、早ければ3ヵ月程度で完全に更地にできます。

 

その一方、アパートの場合は正当事由を揃えて6ヵ月以上前に通知する必要があり、交渉がまとまらなければ1年以上かかることもあります。

 

また、アパートは入居者に退去してもらうのも大変で、立ち退き料として1世帯あたり数十万円~数百万円かかるケースもあります。さらに、建物の解体費用も数百万円単位~数千万円単位でかかります。

 

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※本記事は、YouTube『社長の資産防衛チャンネル【税理士&経営者】』より動画を一部抜粋・再編集したものです。

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