7月は引き続き「日米の円安阻止姿勢」が焦点
7月は円高に転換しやすい?…米ドル/円は「150~162円」と予想
これまでみてきたように、6月の米ドル/円は、日米金利差拡大などを背景に2024年7月の高値更新寸前まで上昇しましたが、一方で投機筋の米ドル買い・円売り懸念もかなり強くなってきたようです。
2024年7月には、日本の通貨当局が断続的に円安阻止介入を行うなかで、投機筋が米ドル売り・円買いへと転換しました。その結果、米ドル高・円安は161円でピークを迎え、そこから1ヵ月もしないうちに141円まで約20円もの急激な米ドル安・円高となりました。
2024年7月に円安から円高へ急転換した背景には、「7月」という季節性も影響していた可能性があります。2022~2025年の4年間で、7月は2025年を除く3回が米ドル/円の陰線(米ドル安・円高)となりました。つまり、7月はもともと円高に振れやすい傾向があったといえます。
この時期に円高へ転じやすかったのは、夏期休暇入りを控えた投機筋が、それまで積み上げてきた円売りポジションを縮小する動きが出やすかったためと考えられます。今回も同様に、7月の投機筋の動向が米ドル/円にどのような影響を及ぼすかは重要なポイントとなりそうです。
以上を踏まえ、7月は円安から円高へ転換する可能性に注目します。米ドル/円の予想レンジは「150~162円」です。
7月第1週の米ドル/円は「155~162円」と予想
今週は水曜日から7月に入ります。通常は第1金曜日に発表される米雇用統計ですが、今回は2日(木曜日)に発表予定です。前回大きく増加したNFP(非農業部門雇用者数)は、今回も10万人を大きく上回る増加が予想されており、失業率も前回の4.3%から横ばいとなる見込みです。総じて強めの数字が予想されています。
予想どおり強い結果となれば、米ドル買いが仕掛けられても不思議ではありません。ただし、その際に日米当局がどの程度為替介入姿勢を示すかが、米ドル/円の行方を決めることになりそうです。
筆者自身は、日米の円安阻止姿勢は変わらないと考えているため、今週の米ドル/円の予想レンジは「155~162円」とします。
吉田 恒
マネックス証券
チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長
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