「僕は、もう二度とここに来ない」…息子からの“絶縁宣言”。68歳男性〈年金月18万円〉〈資産5,600万円〉で安泰のはずが、“圧倒的な虚しさ”が広がる老後

「僕は、もう二度とここに来ない」…息子からの“絶縁宣言”。68歳男性〈年金月18万円〉〈資産5,600万円〉で安泰のはずが、“圧倒的な虚しさ”が広がる老後

「こんなに貯めて、何のためだったんだろう」。無駄遣いを避け、家族にも節約を求めながら貯蓄に明け暮れた人生。老後のため、子どもに迷惑をかけないため――。しかしその結果、お金が残っても“本当に大切なもの”を失ってしまったとしたら、どうでしょうか。事例と共に見ていきましょう。

「お金を貯められてよかったね、さようなら」息子からの絶縁宣言

聡さんが巣立った後も、後藤さんが節約の手を止めることはありませんでした。退職金が入ると、妻を連れて近場の温泉へ。「あと5年たったら自由だ。そうしたら老後はゆったりと暮らせるぞ」……そんな話をしたといいます。

 

ところが、妻は脳出血で急逝。老後は来ませんでした。葬儀が終わると、後藤さんは聡さんにこう伝えます。

 

「親ひとり、子ひとりになってしまったな……。でも、実は5,000万円以上貯金があるんだ。お前に迷惑はかけないから安心しろよ」

 

しかし、それ以降、聡さんは実家にまったく帰ってこなくなったのです。

 

「お前、なんで帰ってこないんだ」

 

耐えかねた後藤さんが苛立ちをぶつけると、返ってきたのは、思いもしない言葉でした。

 

「小さい頃からずっと、うちはお金がないって言ってたよね。だから、欲しいものも我慢して、行きたい大学も諦めた。妥協して入った大学の奨学金を、俺は今も返済し続けてる。でも、お金はあったんだ」

 

聡さんの声は震えていました。

 

「それだけじゃない。お母さんに我慢ばかりさせてたよね。何のために働いて、あんなに節約させられてたの? 家族の幸せを犠牲にして、お金を貯められてよかったね。僕はもう二度とここには来ないから、そのお金で生きていってください」

 

聡さんの静かな怒りに、後藤さんは言葉を失いました。「お金がない」という口癖は、息子にとっては家族に我慢を強いる“呪いの言葉”だったのです。

 

それから1年半ほどして、聡さんが結婚したということを親族経由で後藤さんは知ることに。後藤さん自身への報告はありません。

 

資産に不安はなく、健康状態もまずまずの老後。それなのに、胸に広がるのは、圧倒的な虚しさだけです。

次ページ親の言葉が子どもの心に残すもの

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧