遺族年金「月27万円」のはずでは…?65歳妻が絶句。年金事務所で告げられた〈わずか3万円〉の現実【FPが「遺族年金の注意点」を解説】

遺族年金「月27万円」のはずでは…?65歳妻が絶句。年金事務所で告げられた〈わずか3万円〉の現実【FPが「遺族年金の注意点」を解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

配偶者が亡くなった場合、一定の要件に該当すると、遺族年金をもらうことができます。遺族年金は、残された家族の生活を支える重要なお金です。ただ、遺族年金の仕組みはかなり複雑です。必ずもらえるわけではありません。また、もらえても金額が少ないこともあります。今回は、70歳で亡くなった元サラリーマン夫の妻のモデルケースをもとに、遺族年金の仕組みと金額についてFPの服部貞昭氏が解説します。

妻自身が厚生年金をもらう場合、遺族年金は「差額」しか出ない

夫が亡くなった場合、妻は年齢に関係なく遺族厚生年金をもらうことができます。(2025年に成立した年金制度改正法により、今後、妻が60歳未満で夫と死別したときは、5年間限定の受給になる予定です。2028年4月から20年かけて段階的に移行します。)

 

ただし、妻がもらえる遺族厚生年金は、夫の老齢厚生年金の全額ではありません。夫の老齢厚生年金の報酬比例部分の4分の3の金額です。

 

夫・Aさんの老齢厚生年金は12万円だったので、妻・Bさんがもらえる遺族厚生年金は、12万円×3/4=9万円です。

 

しかし、ここで最後の注意点があります。昨今、Bさんのように正社員やパートで働き、自分自身の老齢厚生年金を受け取る女性が増えています。その場合、65歳以降に自分自身の老齢厚生年金をもらうことができます。

 

妻が自身の老齢厚生年金をもらう場合、夫と死別したことによる遺族厚生年金を全額もらうことはできないのです。遺族厚生年金の金額のうち、妻自身の老齢厚生年金に相当する金額は支給停止され、それを超えた分だけもらうことができます。
 

【出典】日本年金機構「年金の併給または選択」 https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/kyotsu/shikyu/20140421-02.html
【出典】日本年金機構「年金の併給または選択」
https://www.nenkin.go.jp/service/jukyu/seido/kyotsu/shikyu/20140421-02.html

 

Bさんの自身の老齢厚生年金は月6万円。計算上もらえるはずだった遺族厚生年金は月9万円。したがって、「9万円(遺族厚生年金)-6万円(自身の厚生年金)=3万円」が、Bさんに支給される遺族年金です。

 

もし、Bさんの老齢厚生年金のほうが、遺族厚生年金より多い場合には、遺族厚生年金は全額停止されてもらうことができません。

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