消費税減税に対する慎重論も根強い
消費税減税は国民の関心を集める政策ですが、必ずしも幅広い支持を得ているわけではありません。
少子高齢化が進み、社会保障費の増加が避けられないなか、財政状況を考慮すれば、むしろ将来的な消費税率引き上げは避けられないという見方もあります。
しかし、消費税率引き上げは長年にわたり「政界のタブー」とされてきました。消費税増税を主張すると選挙で不利になるという考え方が、政治の世界では依然として根強く存在しています。
そのため、政治家は減税論を語りやすい一方で、税率引き上げを含めた中長期的な議論には踏み込みにくい状況にあります。
中長期的な税制の姿を示すべき時期に
来日したOECDの事務総長も、消費税減税には慎重な見解を示しています。
今後の税制を考えるうえでは、その時々の経済状況に応じて税率を上下させるだけではなく、日本の税制全体をどのような方向に導いていくのかという長期的な視点が欠かせません。
少子高齢化が進む日本では、所得税や法人税だけで社会保障財源を確保することは容易ではありません。そのため、安定的な税収を確保できる間接税が税制の中心的な役割を担うことになると考えられます。
また、欧州諸国の付加価値税率と比較すると、日本の消費税率10%は依然として低い水準にあります。将来的には15%程度、あるいはそれ以上の税率が必要になるとの見方も、税制関係者の間では決して珍しくありません。
