食料品消費税ゼロか、給付付き税額控除か――いま求められる「消費税の骨太の方針」

食料品消費税ゼロか、給付付き税額控除か――いま求められる「消費税の骨太の方針」
(※写真はイメージです/PIXTA)

食料品の消費税率をゼロにする案や、給付付き税額控除の導入をめぐる議論が活発化しています。物価高対策として注目を集める一方で、その多くは目先の政策論に終始している印象も否めません。少子高齢化と財政悪化が進むなか、日本の消費税を中長期的にどう位置付けるべきなのか。本稿では、現在の議論を整理するとともに、将来を見据えた「消費税の骨太の方針」の必要性について考えます。

消費税減税に対する慎重論も根強い

消費税減税は国民の関心を集める政策ですが、必ずしも幅広い支持を得ているわけではありません。

 

少子高齢化が進み、社会保障費の増加が避けられないなか、財政状況を考慮すれば、むしろ将来的な消費税率引き上げは避けられないという見方もあります。

 

しかし、消費税率引き上げは長年にわたり「政界のタブー」とされてきました。消費税増税を主張すると選挙で不利になるという考え方が、政治の世界では依然として根強く存在しています。

 

そのため、政治家は減税論を語りやすい一方で、税率引き上げを含めた中長期的な議論には踏み込みにくい状況にあります。

中長期的な税制の姿を示すべき時期に

来日したOECDの事務総長も、消費税減税には慎重な見解を示しています。

 

今後の税制を考えるうえでは、その時々の経済状況に応じて税率を上下させるだけではなく、日本の税制全体をどのような方向に導いていくのかという長期的な視点が欠かせません。

 

少子高齢化が進む日本では、所得税や法人税だけで社会保障財源を確保することは容易ではありません。そのため、安定的な税収を確保できる間接税が税制の中心的な役割を担うことになると考えられます。

 

また、欧州諸国の付加価値税率と比較すると、日本の消費税率10%は依然として低い水準にあります。将来的には15%程度、あるいはそれ以上の税率が必要になるとの見方も、税制関係者の間では決して珍しくありません。

 

次ページ目先の対策と将来の税制改革を分けて考えるべき

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧