4月の米ドル/円は「155~165円」と予想
1月23日、米ドル高・円安が160円に迫る局面で、日本とともに米国の通貨当局も「レートチェック」に動きました。これは介入の前段階という見方の強いもので、2024年までは日本単独で行われてきた円安阻止が、今回は「日米協調」の形でけん制に転じたことになります。
つまり、すでにこの時点で、160円程度での日本単独の円安阻止は困難との自覚が日米双方にあった可能性があります。
では、早期に米ドル売り・円買いの日米協調介入が実現する可能性はあるのでしょうか。
1月23日、米当局が「レートチェック」に動くと、米ドルは円以外の通貨に対しても急落しました。間もなく、ベッセント財務長官は米ドル売り介入の可能性を否定したうえで「強い米ドル政策」に変わりはないと明言するなど、事実上の「米ドル安けん制」を行いました。
以上のように見ると、米国が円安阻止のために実際の米ドル売り介入に踏み切るのはやはり容易ではなく、仮に実施した場合には、円安阻止以上に米ドル急落リスクが拡大する可能性も考えられます。
その意味では、160円近辺での日米の為替介入を巡る動向は、円と米ドルともに暴落リスクが現実化するきっかけになる可能性を秘めているのかもしれません。そういったことを踏まえ、4月の米ドル/円は「155~165円」と予想します。
今週の米ドル/円は「155~165円」と予想
4月第1週となる今週は、3日に発表予定の3月米雇用統計をはじめ、注目度の高い米経済指標が予定されています。また、イラン情勢や原油価格の動向、さらに米国株安の行方にも引き続き目が離せない状況になりそうです。
そしてすでに述べてきた円安阻止の為替介入を巡る動きは、円安、円高の両方向で大きく荒れる要因になりそうです。以上を踏まえ、今週の米ドル/円は「157~162円」と予想します。
吉田 恒
マネックス証券
チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長
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