55歳から年収が半減…「役職定年」で家計崩壊を防ぐための働き方と人生設計【公認会計士が解説】

55歳から年収が半減…「役職定年」で家計崩壊を防ぐための働き方と人生設計【公認会計士が解説】
(画像はイメージです/PIXTA)

55歳前後で迎える「役職定年」は、管理職の重責から解き放たれる一方で、年収が大幅に下がるタイミングでもあります。役職手当がなくなることで、収入が半減するケースも珍しくありません。また、50代半ばは教育費や住宅ローンの負担が重く、家計支出が最も膨らみやすい時期。収入源と支出増が同時に訪れる厳しい状況のなか、家計とキャリアをどのように立て直していけばいいのでしょうか。公認会計士の岸田康雄氏が解説します。

役職定年で見逃せない「精神的負担」

役職定年の影響は、収入面だけにとどまりません。役職定年後は、職務内容やポジションの変更、グループ会社への出向といった配置転換が起こり、これまで部下だった人物が上司になるケースも珍しくありません。

 

長年、組織のなかでキャリアを積み上げてきた人ほど、こうした変化は精神的な負担となりやすいのが実情です。

 

定年年齢の引き上げや再雇用制度が浸透したことにより、55歳で役職定年を迎えた場合であってもその後15年近く、収入水準や立場が変わった状態で働く可能性があります。そのため、こうした経済面と精神面の負担は、短期的な問題ではなく、長期戦として向き合う必要があるでしょう。

転職・副業・独立…50代のキャリア戦略

収入減が避けられないのであれば、同じ職場で働き続けるだけでなく、働き方そのものを見直す選択もひとつの手です。近年は50代でも転職の可能性が広がっており、専門性や管理職としての経験を活かし、独立や副業に踏み出す人も増えています。

 

「管理職経験しかない」と不安を抱く方もいらっしゃいますが、転職や独立を選んだあと、その経験が求められる場面も少なくありません。外部顧問や社外役員としての参画、地方中小企業の経営支援など、活躍のフィールドは広がっています。

 

また、転職や独立を視野に入れるのであれば、資格取得も有力な選択肢です。

 

ファイナンシャルプランナー(FP)や宅地建物取引士、中小企業診断士などは、50代から取得を目指す人も多い資格です。公的資格は信頼の裏づけとなり、肩書きに依存しないキャリア形成の近道となります。

 

役職定年は危機であり、転機でもある

50代は支出が膨らみやすい時期であり、そこに役職定年が重なれば家計が厳しくなるのは無理もありません。

 

しかし同時に、役職定年は働き方や人生設計を見直す契機にもなります。収入減が長期化する前提で、転職や副業・独立・資格取得といった選択肢を組み合わせ、「人生の後半戦」の戦略を前向きに練ることが求められます。

 

役職定年はキャリアの終わりではなく、次のキャリアを設計するスタート地点と捉えることが重要です。

 

 

岸田 康雄

公認会計士/税理士/行政書士/宅地建物取引士/中小企業診断士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/国際公認投資アナリスト(日本証券アナリスト協会認定)

 

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