(※写真はイメージです/PIXTA)

高収入で長く働き、多額の年金と退職金を得る――そんな「勝ち組の老後」は安泰に見えます。しかし現実には、介護や医療、資産運用の失敗などをきっかけに、想定外の支出が家計を揺るがすケースも少なくありません。年金額の多寡だけでは測れない、老後リスクの構造が浮かび上がっています。

現役世代の老後はさらに厳しい

こうした“高年金世帯の苦境”は、現役世代にとっても他人事ではありません。

 

厚生労働省の公的年金試算によると、厚生年金に40年間加入し平均月収43.9万円だった場合でも、老齢基礎年金と合わせた年金額は約15.6万円(月額)です。

 

共働きで同水準なら夫婦で約30万円となりますが、これは比較的順調なキャリアを前提とした水準です。

 

平均賃金や非正規雇用の増加を踏まえると、将来の年金水準は現在より低くなる可能性も指摘されています。

 

高年金世帯が退職後に資産運用で失敗する一方、現役時代から少額投資を続けて資産形成に成功する人もいます。

 

早期からの積立投資、分散運用、長期保有といった基本原則を守ることで、賃金水準が高くなくても老後資産を築くケースは珍しくありません。

 

「収入は平均的だったが、資産運用のおかげで老後も安心して暮らせている」

 

こうした声は、金融教育の普及とともに増えています。

 

年金額や退職金の多寡だけで老後の安心は決まりません。

 

介護リスク、医療費、寿命の長期化、投資判断が複雑に重なり、家計を左右します。

 

かつて「勝ち組」と見られた元エリート層でさえ老後不安を抱える時代。現役世代にとって重要なのは、収入水準よりも「資産形成を始める時期と継続」です。

 

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