月収125万円の41歳男性、家族のために組んだ8,400万円の住宅ローン。3年後、“夫の通帳”を見た妻の激怒に逆ギレ、数日後に帰宅すると…「子どものおもちゃも、妻の荷物も消えていた」

月収125万円の41歳男性、家族のために組んだ8,400万円の住宅ローン。3年後、“夫の通帳”を見た妻の激怒に逆ギレ、数日後に帰宅すると…「子どものおもちゃも、妻の荷物も消えていた」

中小企業経営の資金繰りにおいて、絶対にやってはいけない「禁じ手」があります。一時的なもの、という軽い気持ちだったはずが、一度やってしてしまうと、そこは底なし沼……。本記事では、鈴木社長(仮名)の事例とともに、経営者が正しい判断だと信じて陥る「資金の公私混同」による崩壊のメカニズムについて、資産形成・経営アドバイザーの萩原峻大氏が解説します。※本記事で紹介する事例は、実際にあった出来事を基にしていますが、個別事案が特定されないようプライバシーに配慮し、登場人物や具体的な状況に一部変更を加えて再構成したものです。

ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中! 

データで読み解く「日本経済」のリアル【エンタメ・スポーツ・事件編】
宅森昭吉(著)+ゴールドオンライン(編集)

データで読み解く「日本経済」のリアル【季節&気象・マインド・おもしろジンクス編】
宅森昭吉(著)+ゴールドオンライン(編集)

富裕層の資産承継と相続税 富裕層の相続戦略シリーズ【国内編】
八ツ尾順一(著)+ゴールドオンライン(編集)

 

シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!

 

崩れる家計、壊れる家庭

生活費が苦しくなったのは、その少しあとです。クレジットカードの引き落とし日が近づくたび、鈴木社長はスマートフォンの残高表示を見る時間が長くなっていきました。

 

ある夜、家計簿をつけていた妻が口を開きます。「今月、ちょっと厳しいよね」その言葉に、鈴木社長は即座に反応しました。「大丈夫だって。一時的な立替だから」その声色は、努めて平静を装ったものでした。

 

しかし数日後、今度はもっと具体的な話になります。「来月の保育料と、ローンと……これ、本当に大丈夫?」鈴木社長は、苛立ちを隠せなくなっていました。

 

「だから大丈夫だっていってるだろ。会社のこと、いちいち口出しされると疲れるんだよ」

 

その瞬間、空気が変わりました。それから数週間、外食は減り、買い物では値札をみる時間が伸び、家の中から、雑談が消えていきました。決定打となったのは、クレジットカードと住宅ローンの支払い遅延。そして、妻が通帳にみつけた会社への複数回に渡る、多額の振込履歴。

 

「これ、どういうこと? 一時的な立替じゃなかったの?」問い詰められた鈴木社長は、声を荒げます。

 

「勝手に見るな! 一時的な調整だっていってるだろ!」

 

数日後、帰宅すると、家の中が妙に整っていました。子どものおもちゃとともに、生活の気配だけが消えていました。テーブルの上には、短いメモが。

 

「疲れたので実家に帰ります」

「過ち」を認められない社長

会社が止まり、社員が去り、家族がいなくなっても、鈴木社長は自分を失敗者だとは思っていませんでした。「判断は間違っていなかった」「少し運が悪かっただけだ」そう考えていたのです。これは強がりではないでしょう。彼の中では、論理が完成してしまっているのです。

 

・会社を守るための判断

・家族を守るための判断

・短期的な資金調整

 

だからこそ、この結末は「誤算」であって、「過ち」ではない、と。人は、失敗を認められないから崩れるのではありません。自分の思考を疑えなくなったときに崩れます。

 

鈴木社長は、何度も後悔しました。「あの入金がもう少し早ければ」「銀行がもう少し待ってくれれば」「妻に説明するタイミングが違っていれば」。しかし、この問いには辿り着きません。

 

「そもそも、判断基準そのものは正しかったのか?」

 

前提として定めるべきこと

鈴木社長を責めるのは簡単でしょう。しかし、同じ立場に立ったとき、同じ判断をしないと言い切れる人は多くありません。彼は感情ではなく、論理で動いていたからです。だからこそ、厄介なのです。

 

問題は、覚悟や努力ではありません。「疑うための仕組み」を持っていなかったことです。

 

・どこまで行ったら撤退するのか

・どの時点で、個人と法人を完全に切り離すのか

・なにが起きたら、自分の判断を否定するのか

 

それらを、感情や希望的観測が入り込む前に決めておくこと。実行できる戦略として、設計しておくこと。――戦略とは、成功するための道筋ではありません。自分の思考を疑い続けるための装置です。それがなければ、「まだ終わっていない」「今回は例外だ」「次はうまくやれる」とどうしても考えがちなものです。

 

あなたはいま、その言葉を使っていないと断言できるでしょうか。

 

 

萩原 峻大

東京財託グループ 代表

 

 

注目のセミナー情報​​

【国内不動産】2月12日(木)開催

人気の『中古アパート投資』には“罠”がある
購入してからでは手遅れとなる落とし穴を、業界20年のプロが大暴露!
さらにリスク徹底排除の必勝戦略を、税理士が伝授します!

 

【国内不動産】2月14日(土)開催

融資の限界を迎えた不動産オーナー必見
“3億円の壁”を突破し、“資産10億円”を目指す!
アパックスホームが提案する「特別提携ローン」活用戦略

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

※本連載は萩原峻大氏による書き下ろしです。

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 石福金属工業のお知らせ エンパワー2月5日セミナーへの誘導です 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧