(※写真はイメージです/PIXTA)

少子高齢化や単身世帯の増加により、「相続人がいない」というケースが年々増えています。相続人がいない場合、遺産はそのまま国のものになる――そう思っている方も多いかもしれません。しかし、実際には、相続財産は一度「法人」として扱われ、さまざまな税務上の義務やリスクが発生します。この「相続財産法人」という制度には、一般にはほとんど知られていない税金の落とし穴が数多く存在します。本稿では、2025年12月に『富裕層の資産承継と相続税 富裕層の相続戦略シリーズ【国内編】』を刊行した八ツ尾順一氏が仕組みと問題点を実務の視点から詳しく解説します。

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相続財産法人は「普通法人」――法人税申告が必要

あまり知られていませんが、相続財産法人は、法人税法上「普通法人」に該当します。

 

たとえば、被相続人が賃貸用不動産を所有していた場合、相続開始後も家賃収入が発生します。この家賃収入は、相続財産法人の所得となり、法人税、法人住民税、事業税などの申告・納付義務が生じます。

 

ところが、実務の現場では、多くの相続財産法人が法人税申告を行っていません。その理由として、「最終的には国庫に帰属する財産だから」という認識が、相続財産清算人や税務当局の双方に存在していることが挙げられます。

 

法人税が納付されれば、その一部は地方税として地方自治体に配分されます。申告が行われないということは、国だけでなく、地方自治体にとっても、本来得られるはずの重要な税収が失われていることを意味します。

 

この点は、制度と実務運用の乖離が生み出す、極めて深刻な問題といえるでしょう。

相続財産清算人報酬と「源泉徴収漏れ」

相続財産法人には、もう1つ見過ごされがちな税務リスクがあります。それが、相続財産清算人に支払われる報酬の源泉徴収です。

 

相続財産清算人は、財産管理や債務整理などの業務に対して、報酬を請求することができます。この場合、相続財産法人は「源泉徴収義務者」となり、報酬から所得税を天引きして、税務署へ納付しなければなりません。

 

しかし、実際には、この源泉徴収が適切に行われていないケースが少なくありません。その結果、後日、税務調査などによって源泉徴収漏れが発覚し、清算人本人に追徴課税がなされるなど、思わぬトラブルに発展することもあります。

 

相続財産法人は一時的な存在であるため、税務管理が後回しにされがちですが、通常の法人と同様に、厳格な税務処理が求められることを理解しておく必要があります。

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