地政学リスク、膨れ上がる債券、株高リスク…金価格1年で「65%」上昇。“際立つ強さ”を見せる金に吹く“強力な追い風”【1月の金市場】
(※画像はイメージです/PIXTA)
2026年1月の金市場動向から、高騰を支える要因と今後の展望についてみていきましょう。なお、本稿はステート・ストリート・インベストメント・マネジメントの4名のストラテジストによる共同執筆です。
金ETF流入は昨年“過去最高”…2026年も持続する見通し
現物を裏づけとする世界の金ETFは2025年12月に7カ月連続の資金流入となり、金の保有額は96億ドル(金72.2トン相当)増加しました。2025年の流入額は米ドル建て名目ベースで過去最高(868億ドル)を記録しました※16(すでに9月に2020年につけた495億ドルを突破)※17。
歴史的に見て、季節要因は11月/12月に金ETFのフローに最もネガティブな影響を及ぼします(図表6を参照)。
しかし2025年はこのトレンドに反し、最後の2ヵ月間で148億ドル(同111トン)の資金が流入しました。12月の流入額は米ドル名目ベースで96億ドルと、月次ベースでは2025年で3番目、そして過去6番目の高水準となりました※18。
2026年の金市場展望で指摘したように、今回のETF金保有量増加サイクルは約86週間で、その間に金保有量は936トン増加しており、持続期間は過去のETF強気サイクルの約39%/34%に、金保有増加量は約51%/40%に相当します※19。
過去の平均ペースである約8.75トン/週に基づくと、2026年のランレートごとの流入量は25%、50%、75%、そして100%に対し、約114トン、約228トン、約455トンとなり、年末の保有量は約4,118~4,459トンとなる見通しです※20。
ランレートが100%のシナリオでも、今サイクルの流入量は2008~2012年の合計を約432トン、2016~2020年の合計を950トン、それぞれ下回ります。そのため、当社は今回の保有量増加サイクルは複数年に及ぶ公算が大きいとみています※21。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご留意事項】をご参照ください。
Aakash Doshi(Head of Gold Strategy)、Mohanad Abukhalaf (Gold Strategist)、Diego Andrade(Senior Gold Strategist)、アーロン・チャン(ゴールド・ストラテジスト)
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ステート・ストリート・インベストメント・マネジメントは、約半世紀にわたり、機関投資家、金融プロフェッショナル、そして個人投資家に、より良い成果をもたらしてきた。
インデックス運用やETF(上場投資信託)分野における早期からの取り組みを含め、同社の投資手法は、市場に裏付けられた運用ノウハウと、投資家ニーズへの継続的な対応を基盤としている。
2025年6月末時点において、ステート・ストリート・インベストメント・マネジメントが関与する運用資産残高は5兆米ドルを超えており、60カ国以上の顧客に対してサービスを展開している。その中には、グローバル規模での戦略的パートナーシップを通じた提供も含まれ、コスト効率に優れた幅広い投資手段を提供している。ETFの運用資産総額1兆6,898.3億米ドルを含み、そのうち約1,160.5億米ドルは、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ・ファンズ・ディストリビューターズ・エルエルシー(「SSGA FD」)がマーケティング・エージェントを行っているSPDRの金の資産となっている。SSGA FDはSSGAの関連会社で、すべての運用資産残高は監査前の数値。
なお、ステート・ストリート・インベストメント・マネジメントは、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社が行う資産運用関連業務のブランド名である。
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本書は、投資の推奨や投資アドバイスを意図したものではなく、そのようなものとして依拠されるべきではありません。
本稿に示されている見解は2026年1月6日時点のSPDRゴールド戦略チームの見解であり、市場やその他の状況によって変わる場合があります。本資料には、将来の見通しと見なされる可能性のある記述が一部含まれています。その様な記述は、将来のパフォーマンスを保証するものではなく、実際の結果や展開はこれら予想とは大きく異なる場合がある点にご注意ください。
提供された情報は、投資助言に該当するものではなく、そのようなものとして依拠されるべきではありません。本情報は、有価証券の購入の勧誘または売却の申出とみなされるべきものではありません。本情報は、投資家の特定の投資目的、戦略、税務上の地位または投資期間を考慮したものではありません。ご自身の税務・財務アドバイザーにご相談ください。
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コモディティへの投資は大きなリスクを伴うため、すべての投資家に適した投資対象ではありません。
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本資料は、ステート・ストリート・インベストメント・マネジメントが作成したものをステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社が和訳したものです。内容については原文が優先されることをご了承下さい。
ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社
金融商品取引業者 関東財務局長(金商)第345号
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© 2026 State Street Corporation.
7620090.11.1.APAC.RTL Exp date:1/31/2027
〈注記〉
※1 Source: Bloomberg Financial L.P., SSIM, as of 12/31/2025
※2 Source: IIF, IMF, World Bank, SSIM estimates, as of 12/31/2025
※3 Source: IIF, SSIM, as of 12/31/2025
※4 Source: IIF, as of 12/31/2025
※5 Source: Bloomberg Financial L.P., as of 12/31/2025
※6 Source: Bloomberg Financial L.P., SSIM, as of 12/31/2025
※7 Source: Bloomberg Financial L.P., Federal Reserve Bank of St. Louis, and SSIM, as of 12/31/2025
※8 Source: Bloomberg Financial L.P., Federal Reserve Bank of St. Louis, and SSIM, as of 12/31/2025
※9 Source: Bloomberg Financial L.P., Federal Reserve Bank of St. Louis, and SSIM, as of 12/31/2025
※10 Source: Bloomberg Financial L.P., Federal Reserve Bank of St. Louis, and SSIM, as of 12/31/2025
※11 Source: Bloomberg Financial L.P., Federal Reserve Bank of St. Louis, and SSIM, as of 12/31/2025
※12 Source: Bloomberg Financial L.P., SSIM, as of 1/2/2026
※13 Source: Bloomberg Financial L.P., SSIM, as of 1/5/2026
※14 Source: World Gold Council, as of 10/31/2025
※15 Source: World Gold Council, as of 10/31/2025
※16 Source: World Gold Council, as of 12/31/2025
※17 Source: World Gold Council, as of 9/30/2025
※18 Source: World Gold Council, as of 12/31/2025
※19 Source: SSIM, World Gold Council, as of 12/31/2025
※20 Source: SSIM, as of 12/31/2025
※21 Source: SSIM, as of 12/31/2025
★1 出所:国際金融協会、国際通貨基金、世界銀行、ステート・ストリート・インベストメント・マネジメント。2025年12月31日時点
★2 出所:ブルームバーグ・ファイナンスL.P.、ステート・ストリート・インベストメント・マネジメント(1990年~2025年)
注:米国株式にはS&P500指数を、米国債券には投資適格の米ドル建て固定金利課税債券市場のパフォーマンスを測定するブルームバーグ米国総合指数を使用しています。金にはロンドン貴金属市場協会(LBMA)スポット価格終値、米ドルにはドル指数(DXY)を使用しています。
★3 出所:ブルームバーグ・フィナンシャルL.P.、セントルイス連邦準備銀行、ステート・ストリート・インベストメント・マネジメント。データは2025年12月31日時点
★4 出所:ベーカー・ブルーム・デイビス、ブルームバーグ・ファイナンスL.P.、ステート・ストリート・インベストメント・マネジメント。データは2026年1月5日時点
★5 出所:ワールド ゴールド カウンシル「金需要動向:2025年第3四半期」、ステート・ストリート・インベストメント・マネジメント データは2025年12月31日時点
★6 出所:ワールド ゴールド カウンシル、ステート・ストリート・インベストメント・マネジメント。データは2025年12月31日時点
〈用語集〉
中央銀行
一つの国または国家連合で用いられる通貨と信用の創造と分配を独立性を持って管理する金融機関。
COMEX
コモディティ(主に金、銀、銅、アルミニウム)の先物を取引する市場。
金のスポット価格
スポット市場における金の価格。国際的通貨コード「XAU」で表記される、1トロイオンス当たりの金価格。米ドル建て。
LBMA午後金価格(米ドル/オンス)
LBMA金価格はIBAが独立して管理し、価格算出のためのオークション・プラットフォームを提供していますが、知的所有権はLBMAに帰属します。プラットフォームは、電子的に取引および監査が可能で、証券監督者国際機構(IOSCO)の金融ベンチマークに関する原則に沿って設計されています。
実質金利
インフレ調整後の金利。物価上昇の影響を取り除くことで、真の借入れコストおよび投資による実際の利回りを反映します。
米連邦公開市場委員会(FOMC)
米連邦準備制度内にある委員会で、金融政策を決定します。
脱ドル化
各国が国際貿易、金融取引、外貨準備における米ドル依存を減らすプロセスで、多くの場合、その背景には地政学的動機、制裁リスク、自国通貨の主権確保の取り組みがあります。