(※写真はイメージです/PIXTA)

住宅選びは、人生の満足度を大きく左右します。価格や広さだけでなく、通勤時間、生活動線、将来のライフスタイルまで含めて考えなければなりません。なかでもタワーマンションは「贅沢」「見栄」といったイメージで語られがちですが、実際に住む人の評価は一様ではありません。今回は、世帯年収約1,800万円の30代共働き夫婦が、都心タワマン高層階で実感している“時間”と“生活の質(QOL)”についてみていきます。

「高層階=資産価値」への冷静な見方

一方で、資産性については過度な期待をしていません。

 

「値上がりすれば嬉しいけど、それを前提にはしていないです」

 

不動産価格は変動します。タワマンも例外ではありません。管理費・修繕積立金の上昇、将来の大規模修繕など、長期的なコストも理解したうえで購入したといいます。

 

「それでも、今の生活の満足度を考えたら、十分に納得しています」

 

世帯年収1,800万円でも、住宅ローンは重い決断でした。無理のない返済額を基準に、物件価格を抑え、教育費や老後資金の余力も残しています。

 

「背伸びして住んでいたら、QOLどころじゃないと思います。タワマンが正解だったのは、収入と生活設計が噛み合っていたから」

 

総務省の家計調査でも、高所得世帯ほど「時間の使い方」や「外部サービスの活用」に価値を見出す傾向が見られます。お金を“モノ”ではなく“時間”に使う意識が、満足度を左右しているのかもしれません。

 

「誰にでも勧めたいわけではないです」と直人さんは言います。

 

●都心で働いている

●共働きで時間の価値が高い

●管理コストを理解したうえで住める

●見栄ではなく、生活設計として選ぶ

 

こうした条件がそろったとき、タワマンは“贅沢”ではなく“合理的な選択”になり得ます。

 

「あの時、タワマンを選んで正解だったと思います。少なくとも、今の私たちの人生には合っていました」

 

住宅選びの正解は一つではありません。ただ、“どんな暮らしを優先したいか”を明確にした人ほど、住まいへの後悔は少ないのかもしれません。

 

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※本記事のインタビューではプライバシーを考慮し、一部内容を変更しています。

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