「株6:債券4」の“伝統的ポートフォリオ”はもう限界…〈攻め〉にも〈守り〉にも強い次世代資産がもたらす新たな可能性【2026年のオルタナティブ投資展望】
(※画像はイメージです/PIXTA)
株式相場が史上最高値付近で推移し、主要株価指数における銘柄集中度が過去最高水準に達するなか、投資家は、リスク資産の高バリュエーション、株式と債券の高相関、およびテールリスクの増大といった環境に直面しており、「オルタナティブ投資」の重要性が高まっています。本記事では、ステート・ストリート・インベストメント・マネジメントが、インカム・分散投資・成長性の3つの観点から、2026年の「オルタナティブ投資」展望について解説します。
2026年の金価格は政策と資金流入がカギに
金価格を支えるマクロ的な追い風を背景に、最近の予測では金価格のベースケースが1オンス=3,700〜4,100ドルへ上方修正されています。最も強気なシナリオでは、金は1オンス=5,000ドルに達する可能性があり、そのためにはFRBの追加緩和の継続、ETFへの持続的な資金流入、そして中央銀行による需要の再燃が同時に起こる必要があります。
さらなる支援材料として、金が多くのポートフォリオに「依然として十分に組み入れられていない」点が挙げられます。ETF保有量や先物ポジションは依然として過去最高水準を下回っており、より幅広い組み入れが進めば金の魅力が高まり、好循環につながる可能性があります。
ただし、リスク要因も2点あります。第1に、世界最大の金消費地であるアジア太平洋地域では、現地での記録的な価格上昇が現物需要を鈍らせる可能性があります。
第2に、2026年に米国の成長例外主義が再燃し、かつインフレが抑制され米ドル高が伴えば、通貨価値の下落や為替リスクヘッジとしての金の魅力が弱まる恐れがあります。
総じて、金は分散投資および成長機会の双方を引き続き提供する一方、今後の行方は、金融政策、投資家の資金フローおよび世界経済の動向が相互に影響し合う形で決まるでしょう。
※当レポートの閲覧に当たっては【ご留意事項】をご参照ください。
ステート・ストリート・インベストメント・マネジメント
注目のセミナー情報
【その他】12月24日(水)開催
応援したい若者を自身で選ぶ!
あなたの名を冠した「オリジナル奨学金」で後世に残る社会貢献
【国内不動産】12月26日(金)開催
『ふふ』などのスモールラグジュアリーリゾートを開発・運営し、
多種多様な業態をプロデュースするカトープレジャーグループが創造する
唯一無二の別荘オーナーライフスタイル
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」
■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ
■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】
■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】
ステート・ストリート・インベストメント・マネジメントは、約半世紀にわたり、機関投資家、金融プロフェッショナル、そして個人投資家に、より良い成果をもたらしてきた。
インデックス運用やETF(上場投資信託)分野における早期からの取り組みを含め、同社の投資手法は、市場に裏付けられた運用ノウハウと、投資家ニーズへの継続的な対応を基盤としている。
2025年6月末時点において、ステート・ストリート・インベストメント・マネジメントが関与する運用資産残高は5兆米ドルを超えており、60カ国以上の顧客に対してサービスを展開している。その中には、グローバル規模での戦略的パートナーシップを通じた提供も含まれ、コスト効率に優れた幅広い投資手段を提供している。ETFの運用資産総額1兆6,898.3億米ドルを含み、そのうち約1,160.5億米ドルは、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ・ファンズ・ディストリビューターズ・エルエルシー(「SSGA FD」)がマーケティング・エージェントを行っているSPDRの金の資産となっている。SSGA FDはSSGAの関連会社で、すべての運用資産残高は監査前の数値。
なお、ステート・ストリート・インベストメント・マネジメントは、ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社が行う資産運用関連業務のブランド名である。
ステート・ストリート・インベストメント・マネジメント公式ホームページ
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載【ステート・ストリート・インベストメント・マネジメント】金市場を徹底分析
〈ご留意事項〉
本書の全部または一部を、SSGAの明示的な書面による同意なしに複製、コピー、送信、またはその内容を第三者に開示することはできません。
ここに記載されている商標およびサービスマークは、それぞれの所有者に帰属します。第三者データ提供者は、データの正確性、完全性、または最新性に関していかなる保証や表明も行わず、そのようなデータの使用に関連する損害について一切の責任を負いません。
提供される情報は、金融商品市場指令(Markets in Financial Instruments Directive、2014/65/EU)または適用されるスイス規制で定義される「投資助言」には該当せず、そのように依拠すべきではありません。また、投資の購入を勧誘するものでも、売却を申し出るものでもありません。投資家または潜在的投資家の特定の投資目的、戦略、税務状況、リスク許容度、投資期間を考慮していません。投資助言が必要な場合は、税務・金融またはその他の専門アドバイザーにご相談ください。
本コミュニケーションに含まれる情報は、調査推奨や「投資調査」ではなく、適用される地域規制に従い「マーケティング・コミュニケーション」と分類されます。これは、(a) 投資調査の独立性を促進するために設計された法的要件に従って作成されていないこと、(b) 投資調査の配信前に取引することを禁止する規制の対象ではないことを意味します。
過去の運用実績は将来の成果を保証するものではありません。
投資には元本損失のリスクを含むリスクが伴います。
インデックスのリターンは運用されておらず、手数料や費用の控除を反映していません。インデックスのリターンは、すべての収益、利益、損失、配当およびその他の収入の再投資を反映します。
分散投資は利益を保証するものではなく、損失を防ぐものでもありません。インデックスに直接投資することはできません。インデックスのパフォーマンスは、ファンドに関連する手数料や費用、売買に伴う仲介手数料を反映していません。インデックスのパフォーマンスは、特定のファンドのパフォーマンスを示すものではありません。
本資料に記載された見解は、2025年11月30日までのState Street Global Advisorsの見解であり、市場やその他の状況に応じて変更される可能性があります。
本書には、将来予想に関する記述が含まれる場合があります。歴史的事実を除く、本書に含まれるすべての記述で、SSGAが将来発生すると予想、信頼、または期待する活動、出来事、または展開に関するものは、将来予想に関する記述です。これらの記述は、SSGAの経験、過去の傾向、現在の状況、将来の展開に関する予測、およびその他の適切と考えられる要因に基づく一定の仮定と分析に基づいています。これらの記述は、SSGAの管理外の多くの仮定、リスク、不確実性に左右されます。これらの記述は将来の成果を保証するものではなく、実際の結果や展開は予想と大きく異なる場合がありますのでご注意ください。
特に記載がない限り、すべての情報はSSGAからのものであり、信頼できると考えられる情報源から取得されていますが、その正確性は保証されません。情報の正確性、信頼性、完全性に関する表明や保証はなく、その情報に基づく意思決定に対する責任も負いませんので、そのように依拠すべきではありません。
株式証券は、個別企業の活動や市場・経済状況に応じて価値が変動する可能性があります。
大型株企業は、市場や経済状況に応じて人気が変動します。大型企業は、小型企業に比べて一般的にボラティリティが低い傾向がありますが、その代わりに株価の上昇幅は小型企業ほど大きくない場合があります。
小型企業への投資は、大型で知名度の高い企業への投資よりもリスクが高い場合があります。
コモディティ投資には重大なリスクが伴います。コモディティ価格は、幅広い要因により極めて変動しやすくなります。要因には、市場全体の動き、実際または予想されるインフレ傾向、コモディティ指数の変動性、国際的・経済的・政治的変化、金利や為替レートの変動などがあります。
資産配分は、主要な投資カテゴリー間で資産を分散する方法です。資産配分は、リスク管理やリターン向上のために使用される場合がありますが、利益を保証したり損失を防ぐものではありません。
債券は、一般的に株式よりも短期的なリスクやボラティリティが低いですが、金利リスク(通常、金利が上昇すると債券価値や利回りは低下)、発行体のデフォルトリスク、信用リスク、流動性リスク、インフレリスクを含みます。これらの影響は、長期証券でより顕著です。
満期前に売却または償還される固定利付証券は、大幅な利益または損失を被る可能性があります。
実質金利の上昇は、インフレ連動債券の価格を下落させる可能性があります。インフレ連動債券の利息支払いは予測困難です。
実物資産および実物資産セクター(不動産、貴金属、天然資源など)への投資には、これらの産業に関連する出来事によって大きな影響を受けるリスクがあります。
外国籍証券への投資には、通貨価値の不利な変動、源泉徴収税、会計基準の違い、他国の経済的または政治的不安定性による資本損失のリスクが伴う場合があります。新興市場や発展途上市場への投資は、先進国市場への投資よりもボラティリティが高く、流動性が低い場合があり、一般的に多様性や成熟度の低い経済構造や、安定性の低い政治体制へのエクスポージャーを伴う可能性があります。
本資料は、ステート・ストリート・グロ ーバル・アドバイザーズが作成したものをステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズ株式会社が和訳したものです。内容については原文が優先されることをご了承下さい。
© 2025 State Street Corporation. All Rights Reserved.
8643634.1.1.APAC.RTL
Exp. Date: 31/12/2026
★1 出所:Preqin。数値はすべて名目値。
*運用資産総額の数値は人民元建てファンドを除く。
★2 出所:State Street Investment Management、World Gold Council(2025年10月17日時点)