(※写真はイメージです/PIXTA)

効果的な利用ができれば、アパート経営において空室リスクを減らせるサブリース。一方で、サブリース利用によってトラブルに発展するケースもあります。特に多いのは「賃料減額トラブル」です。本記事では、法律事務所Zの溝口矢弁護士がサブリースの注意点について、賃料減額トラブルを中心に解説いたします。

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サブリース事業に関心を寄せる不動産投資初心者

少子高齢化や単身世帯の増加等の社会情勢の変化により、生活基盤としての賃貸住宅の重要性・需要は増加傾向にあります。このようななかで、相続等をきっかけに賃貸事業を始める不動産事業の経験が少ない建物所有者がサブリース事業に関心を寄せているようです。

 

近年、サブリース業者が賃貸人(になろうとする者)に対して、賃料の減額やマスターリース契約解除の条件など、サブリース事業の賃貸経営に関するリスクやデメリットを説明せず、契約内容を誤認させたままマスターリース契約を締結に至らせ、後にトラブルが発生するという事例が増加しています。

 

このような賃貸人とサブリース業者とのあいだのトラブル発生を防止するため、令和3年6月15日、「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律」(賃貸住宅管理業法)が施行されました。

 

サブリース事業の形式で賃貸人になろうとされる方は、以下の点にご注意ください。

 

1.契約期間中・更新時に賃料が減額されてしまう可能性があること

2.契約期間中であっても契約が解約されてしまう可能性があること

3.賃料収入だけではなく建物の修繕費等の負担(支出)もあること

4.融資審査はサブリース業者に任せず賃貸人が行うべきであること

 

特に、最後の注意点は、近年、サブリース業者が賃貸人の通帳の残高を改ざんする、金融機関が融資の条件として不必要な保険商品の購入やカードローンの契約をさせるなどといった事例があり、大きな問題となりました。不動産投資全般にいえることではありますが、賃貸人は、自らの頭でよく考えて取り組むことがとても重要です。

 

以下では、①の注意点について説明します。

サブリース事業における「賃料減額請求」には要注意!

マスターリース契約は、賃貸人がサブリース業者に建物を使用収益※1させ、サブリース業者が賃貸人に対してその対価として賃料を支払うものであり、この点でほかの建物賃貸借契約と変わることはありません。

 

※私法上の概念で、ものを直接に利活用して利益・利便を得ることをいう

 

そのため、借地借家法が適用され、賃料増減額の請求の根拠となる借地借家法第32条第1項の規定も適用されることとなります。

 

マスターリース契約の締結前にサブリース業者が長期間の賃料保証をうたっていた場合でも、賃貸人はサブリース業者から同条に基づき賃料減額請求をされる可能性があります。

 

しかしながら、サブリース業者から賃料減額請求があった場合でも、根拠がない場合には賃料減額に応じる必要はありません。

 

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本記事は『アパート経営オンライン』内記事を一部抜粋、再編集したものです。

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