築40年の木造アパートを売却したら、突然「税務署」から“お尋ね”が届いたワケ【税理士が解説】
相続税対策としてアパートを経営していたAさんの事例
Aさんはサラリーマンとして働いており、妻と子供2人と暮らしています。Aさんの母親はすでに亡くなっており、Aさんの父親はAさんの生家で1人暮らしをしています。
父親が仕事を退職したタイミングで、そろそろ相続税について考えなければと思い始めたAさん。書籍やWebサイトで相続対策について調査すると、さまざまな相続対策が世の中にあるとわかりました。
しかし、肝心の相続財産が減っては意味がありません。財産を減らさずに、Aさんの子供たちにも承継できる方法を、慎重に判断する必要があります。
Aさんは悩みましたが、父親とも相談して不動産運用が最適と判断し、ローンを組んで中古アパートを取得することにしました。それから間もなくして、程よい規模の物件を購入できたAさんの父親は、アパートの経営を開始します。
アパートは満室で経営できたため、予想以上の利回りとなり、Aさんと父親はひとまずほっとしました。ローンの返済も順調に進み、手許のキャッシュで修繕費まで捻出することができました。
Aさんの父親は健康に過ごしていましたが、しばらくしてAさんの自宅に同居するようになり、生家を売却して現金化しました。そして、アパートの取得から20年が過ぎたころ、Aさんの父親は亡くなりました。
「相続対策も行ったし、相続税はそこまでかからないだろう」と考えていたAさん。しかし、実家とアパートの不動産について、Aさんだけで相続税上の評価を行うことは難しいと考え、近所の税理士に相続税申告書の作成をお願いしました。
しばらくして、税理士から相続税申告書の中間報告として税額の試算結果を受け取ったところ、イメージしていた金額を遥かに超える相続税額となっており、Aさんは「なにかの間違いでは……」と驚愕してしまいました。

