「ガバナンス」の2層構造
ファミリービジネスのガバナンスは、「ファミリーガバナンス」と「ビジネスガバナンス」の二層構造で成り立っています。
ファミリーガバナンスは、一族が現在の株主として財産を守り、将来世代に承継する責任を果たすことを重視します。一方、ビジネスガバナンスは、企業価値の向上や経営効率化のための意思決定の仕組みを指します。
経営者の権力が集中しやすい環境では、取締役会の効果が弱まり少数株主の利益が損なわれる可能性があります。そのため、家族憲章の作成や定期的な家族会議の開催などにより、一族内の利害調整を制度化することが重要です。
家族憲章は、一族の理念や価値観、事業承継方針を明文化し、トラブル防止の行動指針も含めます。
ファミリーオフィスの役割
近年、多くのファミリービジネスでは、一族の資産を一元管理・運用するファミリーオフィスを設置しています。ファミリーオフィスは、単なる資産運用にとどまらず、家族憲章に基づくガバナンスや一族会議の運営支援なども行い、無形資産の維持・強化に貢献します。具体的には、税務戦略や投資戦略の立案・実行、リスクマネジメント、帳簿管理・財務報告、家族イベントや慈善活動の運営など、多岐にわたる業務を担います。
ファミリーオフィスは、一族とビジネスの橋渡し役として、長期的な安定と成長を支える重要な存在です。
●統合された税務対策
●投資戦略の立案と実行
●信託の受託者
●リスクマネジメント
●ライフスタイル・マネジメント
●帳簿管理と財務報告
●一族のためのイベントの企画・運営
●一族の慈善活動
岸田 康雄
公認会計士/税理士/行政書士/宅地建物取引士/中小企業診断士/1級ファイナンシャル・プランニング技能士/国際公認投資アナリスト(日本証券アナリスト協会認定)
★ファミリービジネスを成功させる仕組みについてはこちらをチェック!
【プライベートバンカー(PB)試験対策】資産運用から事業承継計画まで:経営者が知るべきファミリービジネス成功とガバナンスの秘訣
★事業承継の失敗事例についてはこちらをチェック!
【ファミリービジネスの失敗事例】老舗の中小企業が社長交代後に倒産することも!家族を犠牲にして働き続けた経営者が直面する事業承継の失敗と寂しい老後
★ファミリービジネスにおける親族内承継の進め方についてはこちらをチェック!
【プライベートバンカー(PB)試験対策】「親族内承継」ファミリービジネスを成功へ導く事業承継計画とは
注目のセミナー情報
【海外不動産】12月18日(木)開催
【モンゴル不動産セミナー】
坪単価70万円は東南アジアの半額!!
世界屈指レアアース産出国の都心で600万円台から購入可能な新築マンション
【事業投資】12月20日(土)開催
東京・門前仲町、誰もが知る「超大手ホテルグループ」1階に出店!
飲食店の「プチオーナー」になる…初心者も参加可能な、飲食店経営ビジネスの新しいカタチとは?
【関連記事】
■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】
■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】
「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】




