(※写真はイメージです/PIXTA)

子どもが成人しても親と同居を続ける家庭は珍しくありません。しかし就労していない子どもを高齢の親が生活面で支える状況が長く続くと、家計や家族関係に深刻な影響を及ぼすことがあります。内閣府『令和7年版 高齢社会白書』によると、65歳以上の者のいる世帯のうち20.2%が「親と未婚の子のみの世帯」で、いわゆる「8050問題」も社会課題として指摘されています。

「年金で息子を養っています」

「正直に言うと、年金で息子を養っている状態です」

 

そう話すのは、神奈川県内に住む高橋さん夫妻(仮名・夫75歳、妻72歳)です。夫婦の年金収入は月およそ21万円。持ち家で住宅ローンはありませんが、生活に大きな余裕があるわけではありません。

 

その背景には、同居する長男(45歳)の存在がありました。

 

「働いていないんです」

 

長男は30代までは会社員として働いていましたが、職場の人間関係が原因で退職してから状況が変わりました。再就職を試みても仕事は長続きせず、やがてアルバイトも辞めてしまいます。

 

夫は当時を振り返り、「最初は休んで立て直せばいいと思っていました」と話します。しかしその後も長男の生活は大きく変わらず、そのまま家にいる時間が増えていったといいます。

 

「お金は入れてくれていませんし、食事も洗濯も、全部こちら任せです」

 

当初は「そのうち働くだろう」と思っていたものの、状況が改善する気配はありませんでした。

 

夫妻も何度か働くよう促しました。あるとき夫が「そろそろ仕事を探したらどうだ」と声をかけると、長男はしばらく黙り込んだあと、「もう無理なんだよ」とだけ答えました。その言葉を聞き、夫はそれ以上強く言えなくなったといいます。

 

本来なら高齢の親を支える立場になってもよいはずの子どもが、逆に親の生活に依存する形になります。夫婦の胸には「このままでいいのか」という思いが残り、不安は年を追うごとに大きくなっていきました。

 

このような状況は、決して高橋さんの家庭に限った問題ではありません。内閣府や厚生労働省は、80代の親と50代の子が同居する「8050問題」を社会課題として指摘しています。長期的なひきこもり状態にある人も多く、支援が届きにくいまま家庭内で問題が深刻化するケースも少なくないとされています。

 

 \3月20日(金)-22日(日)限定配信/
 調査官は重加算税をかけたがる 
相続税の「税務調査」の実態と対処法

次ページ「今はまだ何とか暮らせています。でも…」
カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 石福金属工業のお知らせ 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧