(※写真はイメージです/PIXTA)

配偶者と死に別れた寂しさから、再婚を選ぶ人は珍しくありません。しかし、家族関係が複雑になることで、介護や相続に問題をはらむケースも生じてきます。ある会社員の女性の例から考察します。

再婚相手からの突然の電話内容に絶句

それから2年、真理子さん夫婦は義父と没交渉になっていましたが、ある週末、自宅に1本の電話がかかってきました。

 

ナンバーディスプレイに表示された電話番号は、夫の実家のものです。真理子さんが急いで受話器を取ると、シニア女性の声で「私、鈴木の家内です」と名乗りました。

 

「…はじめまして、長男の健一の妻ですが」

「ご挨拶もそこそこにごめんなさい。今日は折り入ってお話がありまして」

 

真理子さんが要件を聞くと、女性はすぐに話しはじめました。

 

「夫が認知症の診断を受けまして。介護をお願いしたいわ」

「…え?」

「お義父さんの介護、どうしたら…」「オレから電話する」

真理子さんが後妻から話を聞くと、再婚後、次第に認知症の兆候が現れてきたそうです。年齢的なものかと思い様子を見ていたところ、ここ数カ月で急激に進行し、自宅に帰れないといった症状が出始めたのでした。

 

真理子さんは、健一さんが外出先から戻るとすぐ、電話のことを報告しました。

 

「お義父さんの介護、どうしたら…」

「オレから電話する」

 

健一さんはその日の夜、自宅の固定電話のコードを引きずって書斎に持ち込むと、しばらくの間話し込んでいる様子でした。

 

電話をもとの場所に戻した健一さんは、真理子さんに話しかけました。

 

「〈配偶者なのだから、自分でどうにかしてください〉と言っておいたよ」

「そんな…」

 

健一さんが離婚して家を出てほしいというと〈私は武夫さんの正式な妻で、あなたがたのお母さんなのだから〉といって離婚も家を出ることも拒否。〈介護は家族の責任〉といって、子どもたちが介護に加わるよう強く要請されたといいます。

 

「夫は〈財産は好きに処分していただいてかまいません〉〈そのお金で対処してもらえますか〉といって、突き放したようです…」

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