「禁輸140社」米国の規制強化で“覚醒”した中国半導体…官民総出で挑む、自動車産業〈脱・海外依存〉

「禁輸140社」米国の規制強化で“覚醒”した中国半導体…官民総出で挑む、自動車産業〈脱・海外依存〉
(※写真はイメージです/PIXTA)

米国による「半導体輸出規制」の強化が、中国の技術自立を加速させている。2024年12月に発表された新たな規制では、140社が事実上の禁輸リストに追加された。しかし、中国はこれを受け、国策基金の設立や企業間連携を通じて、官民をあげて「国産化」へと舵を切っている――。湯進氏の著書『2040中国自動車が世界を席巻する日』(日本経済新聞出版)より、“輸出規制”が促す中国の「半導体国産化戦略」についてみていく。

 ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中! 

トランプ劇場と超富裕層課税 増税か、減税か――税制が映し出すアメリカの真実
奥村眞吾(著)+ゴールドオンライン(編集)

シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!

 

米規制強化をバネに国策投資加速…10年後に国産化実現か

米国は2024年12月、中国向けの半導体輸出規制を強化すると発表し、半導体の開発・製造に使われる24種類の半導体製造装置などに新たな規制を導入。中国企業など140社を事実上の禁輸リストに追加した。

 

これを受けて、中国の半導体や自動車などの4つの業界団体は、企業に米国の半導体の調達を控え、国産品の購入を促す声明文を発表し、半導体製造設備や材料、半導体の開発に欠かせない設計自動化ツールなどについて、サプライチェーンを構築しようとする動きが出はじめている。

 

一方、国策基金の設立や企業間の連携を通じて、半導体産業の海外サプライチェーンへの依存が軽減され、国産化が加速する可能性がある。中国の半導体自給率は、第1次トランプ政権下で米中貿易摩擦が勃発した2018年には15.9%であった。2023年に23.3%、2027年には26.6%までに上がると、カナダの調査会社テックインサイツは予測している。

 

今後のシナリオとしては、中国がパワー系やメモリー系を切り口として量と質の向上を実現し、ミドル・ローエンド半導体の生産国になるのは必至だろう。

 

中国は米国の規制をバネにコア技術の国産化を加速させ、サプライチェーンの強靱化を実現しつつある。製造装置や素材分野のキャッチアップに時間を要することが想定されるものの、技術的に難しい半導体でも10年間かけて国産化による代替を実現できるとの見方もある。

 

 

湯 進

みずほ銀行

ビジネスソリューション部上席主任研究員

 

 

【注目のセミナー情報】​​​

【短期償却】4月28日(火)オンライン開催

《所得税対策×レバレッジ対策》
インフラ投資で節税利益を2倍にする方法

 

【国内不動産】5月9日(土)オンライン開催

《即時償却×補助金活用》
400万円から始める「民泊経営パッケージ」

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

※本連載は、湯 進氏による著書『2040 中国自動車が世界を席巻する日』(日本経済新聞出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

2040 中国自動車が世界を席巻する日

2040 中国自動車が世界を席巻する日

湯 進

日本経済新聞出版

BYDの実力、群雄割拠の各社の戦略、CATLが見ている未来……。 知能化でどう変わるのか、産業政策の実態は、日本企業は2040年の市場で勝てるのか――。電動化を追い風に爆発的に成長した中国自動車産業。本書は、成長を生み…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧