トヨタを猛追するBYD、2030年には販売台数「1000万台」で並ぶ?…日本の“絶対王者”が揺らぐ可能性

トヨタを猛追するBYD、2030年には販売台数「1000万台」で並ぶ?…日本の“絶対王者”が揺らぐ可能性
(※写真はイメージです/PIXTA)

2003年に自動車産業に参入した、BYD。2003年の参入から20年あまり、いまや世界市場でトヨタと肩を並べる存在へと急成長している。技術もさることながら、各国の市場を緻密に分析し、かつての先達と互角に戦えるほど急成長を遂げた。本稿では、湯進氏の著書『2040中国自動車が世界を席巻する日』(日本経済新聞出版)より、BYDのグローバル戦略を読み解く。

ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中! 

富裕層の資産承継と相続税 富裕層の相続戦略シリーズ【国内編】

八ツ尾順一(著)+ゴールドオンライン(編集)

『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【実践編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)

『富裕層が知っておきたい世界の税制【カリブ海、欧州編】』
矢内一好 (著)+ゴールドオンライン (編集)

シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!

用船価格上昇のなか、自動車運搬用の「専用船」も完備

またBYDは2024年に「BYD EXPLORER NO.1」と名づけられた自社専用の自動車運搬船も投入し、2025年4月には6隻目の自動車運搬船「BYDXIAN」も進水した。同社は2026年までに新たに2隻を投入し、自動車6.7万台の輸送能力を備える。

 

中国の自動車輸出の急増に伴う運搬船の用船価格が上昇するなか、BYDをはじめ、上海汽車や奇瑞汽車など中国自動車大手も自社で自動車専用船を保有し、輸出拡大を図ろうとしている【写真】。

 

2024年の中国船主による自動車運搬船の発注が世界最多であることから、BYDなど中国勢は日本企業がかつて通った道にたどり着いたといえる。

 

出所:BYD提供
[写真]BYDの2隻目の運搬船「BYD常州」、2024年11月に運航開始 出所:BYD提供

最後の壁「米国市場」にかける“王手”

2024年末時点で、BYDは世界77カ国、400以上の都市に展開しており、タイやウズベキスタンで工場を稼働させる一方、インドネシア、欧州のハンガリーやトルコ、中・南米のブラジルやメキシコでEV工場建設も計画している。

 

関税や投資規制など米国への参入を阻む大きな障壁が存在するなか、BYDはいずれ米国で乗用車事業を開始するだろう。

 

地政学的なリスクがあるとはいえ、3万ドル以下のEVやPHVを投入すれば、エンターテインメント機能を搭載し、デザイン的にも優れているため、米国消費者の心をつかむ可能性がある。またBYDには、日米欧メーカーと協業して米国市場に挑戦する手が残っている。

 

【12/18(木) 『モンゴル不動産セミナー』開催】

坪単価70万円は東南アジアの半額!! 都心で600万円台から購入可能な新築マンション

次ページ「2030年に1000万台」も夢ではない

※本連載は、湯 進氏による著書『2040 中国自動車が世界を席巻する日』(日本経済新聞出版)より一部を抜粋・再編集したものです。

2040 中国自動車が世界を席巻する日

2040 中国自動車が世界を席巻する日

湯 進

日本経済新聞出版

BYDの実力、群雄割拠の各社の戦略、CATLが見ている未来……。 知能化でどう変わるのか、産業政策の実態は、日本企業は2040年の市場で勝てるのか――。電動化を追い風に爆発的に成長した中国自動車産業。本書は、成長を生み…

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録