(※写真はイメージです/PIXTA)

相続税は国によって存在したり、廃止されたりと対応が分かれています。アジアや欧州、オセアニアを見渡すと、その在り方は経済政策や歴史の影響を強く受けており、富裕層の資産移転や国際的な租税回避とも密接に結びついています。各国の制度を比較すると、相続税をめぐる世界の多様な姿が浮かび上がってきます。『富裕層が知っておきたい世界の税制【大洋州、アジア・中東、アメリカ編】【カリブ海、欧州編】』を刊行した矢内一好氏が詳しく解説します。

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欧州…高税率維持のドイツ、チェコは2014年に廃止

欧州では相続税の歴史が古く、制度の形も多様です。遺産課税方式を採るのは英国、北マケドニア、ハンガリー、ベルギー、ポーランドなど少数派で、デンマークは遺産課税と取得課税を組み合わせています。

 

チェコは2014年に相続税を廃止しました。富裕層の受け入れを狙った政策といわれています。

 

最高税率はドイツ(50%)、フランス(45%)、英国(40%)、オランダ(40%)、ギリシャ(40%)、スロベニア(40%)が上位です。多くの国で贈与税も併設されていますが、マルタやリトアニアは贈与税を設けず、相続時に印紙税を課しています。

 

まとめ

世界を見渡すと、相続税は存在する国と存在しない国に二分されています。高税率を維持する欧州諸国もあれば、台湾のように大幅な引き下げを行う国、香港やシンガポールのように廃止に踏み切った国もあります。相続税の有無や仕組みは、各国の歴史、経済政策、国際競争力の戦略を色濃く反映しているのです。

 

 

矢内 一好

国際課税研究所首席研究員

 

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