(※写真はイメージです/PIXTA)

親や身近な人から財産を受け継ぐとき、「相続税」という税金に向き合う必要があります。相続税とは、亡くなった人(被相続人)から財産を受け取った相続人に課される税金で、財産の移転に伴う経済的利益に着目して課税されます。生前に贈与を受ける場合には贈与税が関係するなど、財産をどう引き継ぐかによって納税額は大きく変わります。この記事では、顧問先の吉田課長の質問に沿って、相続税と贈与税の基本や制度のポイントを税理士がわかりやすく解説します。

ゴールドオンライン新書最新刊、Amazonにて好評発売中! 

『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【基本編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)

『富裕層が知っておきたい世界の税制【カリブ海、欧州編】』
矢内一好 (著)+ゴールドオンライン (編集)

『司法書士が全部教える 「一人一法人」時代の会社の作り方【実践編】』
加陽麻里布(著)+ゴールドオンライン (編集)

シリーズ既刊本も好評発売中 → 紹介ページはコチラ!

 

〈登場人物〉

吉田課長:A社で働く課長。3人きょうだい(吉田さん、弟、妹)の長男で、2人の子を持つ。税理士とは業務上のやり取りがある。

親が亡くなったら、相続税は誰が納める? 

吉田課長「あの……相続税って、子どもが必ず納めなければならないんでしょうか?」

 

素朴な疑問を口にした課長。話は、相続税の納税義務がある「相続人」と、遺言によって財産を受け取る「受遺者」へと移っていきます。

 

受贈者は、必ずしもお子さんとは限りません。ここから、まずは「相続人」の定義からみていきましょう。

 

相続人の範囲

民法では、被相続人の親族のうち、血のつながりがある人(血族)と配偶者を「相続人」としています(民法887条、889条、890条)。この血族には2つのタイプがあり、ひとつは「自然血族」、もうひとつは「法定血族」です。

 

吉田課長「自然血族って、どういう人のことですか?」

 

自然血族は、同じ祖先から血のつながりがある人たちのことをいいます。たとえば、親と子は「血族1親等」の関係にあります。

 

吉田課長「『親等』というのはどういう意味でしょうか?」

 

民法では、「親等は、親族間の世代数を数えて、これを定める」とされています(民法726条1項)。ここでいう「世代」とは、親・子・孫のように、それぞれを1つの区切りとして数える単位のことです。

相続税を抑えるために、「孫を養子にする」という選択肢も

次は、『法定血族』について説明しましょう。民法727条では、『養子と養親及びその血族との間においては、養子縁組の日から、血族間におけるのと同一の親族関係を生ずる』、と定められています。つまり、血のつながりがなくとも、法律上は血族とみなされます。

 

吉田課長「えっ? 血がつながっていなくても、血族になるんですか?」

 

ちなみに、血がつながっている孫でも、養子にすることができます。もともと祖父母と孫は血のつながりがありますが、「子」ではないため、養子縁組をすれば法律上の「子(=養子)」として扱われます。

 

吉田課長「ええ! そうなんですか。ということはつまり、養子縁組した孫は、実子と同じ立場になるということですよね」

 

しかも、相続税の計算では、相続人の数が多いほど「基礎控除額」が増える仕組みになっているため、納める税金が少なくなる可能性があります。

 

【12/18(木) 『モンゴル不動産セミナー』開催】

坪単価70万円は東南アジアの半額!! 都心で600万円台から購入可能な新築マンション

次ページ孫を養子にすると、相続税が減る“カラクリ”
カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録