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かかる労力は農作業以上…商品販売の高いハードル
農協などの販売業者を介さずに、自分たちで商品を販売するには、さまざまなハードルがあります。最近は、SNSで発信する農家さんが増えてきています。SNSで集客し、ホームページや通販サイトへ誘導する手法は、持たざる者ができる最高の手段だと個人的には考えています。けれどもSNSを伸ばすこと自体が難しく、SNSの運用が売上につなげられているケースはあまり多くないという印象があります。
SNSを販売促進に活かせていない原因のひとつが、農作業の様子を発信してしまうことです。例えば、よく見かけるのが、トラクターなどの農機具を運転している映像の投稿ですが、ほとんどの一般の方は興味がないと思いますし、興味がなければ目を留めることもありません。
動画を投稿するにしても、しっかり戦略を練る必要があります。僕は本当に運が良く、フォローしてくださった方々のおかげでフォロワー数を伸ばすことができたので、SNSの運用については目的をクリアすることができましたが、しかしながら今の時代は、戦略を練ったとしてもSNSを伸ばすことがなかなか難しくなってきているのが実情です。
農業は薄利多売のビジネスで、個人販売だと相当な数を販売する必要があります。数千人のフォロワー数では売上はほとんど変わらず(※)、最低でも数万人を集客したいところです。しかし、SNSがきっかけで飲食店や小売店との契約に発展することも多く、企業との契約のためにSNSをやるという考え方も大事です。
もちろんSNSが伸びたからといって、商品が売れるわけではありません。その先にもやらなければいけないことは山のようにあります。
販売のために屋号を決めたり、販売サイトを整備したり、商品の発送のため梱包材の準備や運送会社との提携も必要です。お米を詰めるパッケージも、こだわらずに既存のものを買ってくればそれで済みますが、今後の経営や売上を良くすることを考えたときには、妥協せずにこだわるべきだと考えていました。
パッケージデザイナーさんとつながることからスタートさせなければいけませんでしたし、デザイナーさんが見つかってからも、デザインの打ち合わせから印刷まですべてを行うのは、なかなか大変な作業でした。
