恐れていたことが…45年連れ添った夫の死去に絶望
中山さち子さん(仮名・69歳)は、東北の小さな町で生まれ育ちました。地元では就職先が限られていたため、高校卒業後に上京。先に一人暮らしをしていた姉の助けを借りながら仕事を探し、ようやく就職先を見つけました。
そこで出会った優しい夫と24歳で結婚し、その後、2人の息子に恵まれました。そして夫の収入が安定してきた頃に仕事を辞め、専業主婦として暮らすことに。子どもたちが無事自立すると、夫婦だけの静かな生活に。夫が65歳で仕事を辞めてからは、二人で年金を中心に慎ましく生活してきました。
しかし、昨年、突然の悲劇が訪れました。夫が急性心不全で急逝したのです。さち子さんと夫は別室で寝ていました。朝、夫がいつもより起きてこないことに気づいたさち子さんは声をかけましたが、すでに冷たくなっていたといいます。
悲しみの中で、さち子さんはこれからの生活に大きな不安を抱きました。というのも、夫が亡くなった後に受け取れる遺族年金の額が少ないという話を聞いたことがあったからです。
