(※写真はイメージです/PIXTA)

定年退職は、夫婦にとって“やっと一息つける節目”のはず――そう思っていても、現実は簡単ではありません。退職金や貯蓄をどう使うか、どこで暮らすか、働き続けるか。価値観の違いが表面化しやすいタイミングでもあります。実際、厚生労働省『人口動態統計(令和5年)』によると、婚姻期間20年以上の離婚は全体の約2割を占めています。

退職金2,200万円で始めた“夫の夢”

「小さくていい。俺の店をやりたいんだ」

 

そう言い出したのは、都内でメーカー勤務を終えた和田隆司さん(仮名・66歳)でした。退職金は約2,200万円。年金の見込みは夫婦で月23万円ほど。妻の恵子さん(仮名・63歳)は、夫が“老後は穏やかに”と話していたのを覚えていました。

 

しかし夫が口にしたのは、地方でのカフェ兼雑貨店の開業。物件は海沿いの小さな町の空き店舗で、改装費込みで最初に出ていくお金は約1,600万円。残りは運転資金に回す、と夫は説明しました。

 

「あなた、ほんとに計算してる? 生活費は? 医療費は? もし赤字になったらどうするの」

 

「大丈夫だって。客は来る。SNSもあるし」

 

恵子さんは不安でしたが、夫の勢いに押されました。「夢を否定して一生恨まれるのも嫌だ」と思ってしまったのです。

 

開業当初、店は“それっぽく”見えました。週末は観光客が入り、写真映えするスイーツも好評。夫は得意げに言いました。

 

「ほらな。やってよかっただろ」

 

けれど、平日は客がほとんど来ません。食材は余り、廃棄が増える。光熱費は想定より高い。何より、夫が「仕入れだ」「内装をもっと良くする」と追加でお金を使い始めました。

 

恵子さんが通帳を見せてもらうと、運転資金の残りは当初の想定より早く目減りしていました。

 

「これ、半年もたないんじゃない?」

 

夫は不機嫌に返しました。

 

「いちいち金のこと言うな。やってみないと分からないだろ」

 

恵子さんがきついと感じていたのは、金銭面だけではありませんでした。夫は店に張り付き、恵子さんにも手伝いを求めます。仕込み、洗い物、接客、会計。休日が消え、会話は業務連絡ばかり。

 

「今日、牛乳足りないから買ってきて」「レジ締めやって」

 

「ねえ、私、ここに移住してまで“従業員”になるために来たんじゃない」

 

そう言っても、夫は聞き流します。

 

「夫婦なんだから協力するのは当たり前だろ」

 

恵子さんは“扱われ方”が苦しくなっていったといいます。

 

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