実家が太いから大丈夫…〈年金19万円〉高を括った68歳夫婦→銀行からの“衝撃宣告”で、老後破産寸前。断末魔のあがき「老人ホームの母の命が尽きるのをひたすら待つ」【FPが解説】

実家が太いから大丈夫…〈年金19万円〉高を括った68歳夫婦→銀行からの“衝撃宣告”で、老後破産寸前。断末魔のあがき「老人ホームの母の命が尽きるのをひたすら待つ」【FPが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

年金だけでは生活が苦しい――。物価高が続く昨今、高齢者のなかには家計が自転車操業に陥る人も。さらに追い打ちをかけるように、突然の予期せぬ出費が発生すると、あっという間に老後を破綻寸前へ追い込むかもしれません。本記事ではAさん夫婦の事例とともに、老後破産を避けるために知っておくべき「隠れたリスク」と「具体的な対策」を、FPオフィスツクル代表の内田英子氏が解説します。

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相続が発生すればなんとかなるが…

結局リフォーム内容を見直し、リフォーム費用を削ったものの、リフォームローンを利用することになり、約3万5,000円の月々の返済が加算。生活はますます苦しくなってしまいました。

 

クレジットカードに頼ることが一層増え、借金はじりじりと積み重なっていきます。

 

「相続したらカネは清算できるはず。でもそれはいつ……?」

 

「待つのよ。ひたすら待つしかないわ……」

 

Aさん夫婦は実家への引っ越しで生活再建どころか、老後破産寸前の状態に陥ってしまったのです。

「実家が太いから安心」の幻想

Aさん夫婦のように、「実家に資産があるから」と安心してしまう人は少なくありません。ですが、資産があっても「使えない」状況は往々にしてあります。

 

・親名義の資産
・証券や不動産など、現金化に手続きが必要な資産で持っている
・高齢の親の認知能力の低下

 

たとえば上記のような項目にあてはまる場合、資産があっても使えなくなる、「資産凍結リスク」は、身近な問題と考えたほうがいいでしょう。

 

資産と一口にいっても種類はさまざまです。現金化がすぐできるもの、難しいものがあり、現金化が難しいものには、以下のようなものがあります。

 

・定期預金
・株式、投資信託などの証券
・不動産

 

流動性が高いと思われている定期預金も、金融機関によっては窓口に本人が向かう必要があったり、代理で行う場合も、配偶者や子どもなどの親族が近くにいないと引き出せなかったりといったケースがあります。

 

現金化が難しい資産が多い場合は、計画的に準備を進めておかないと、相続が発生するまで実質的に資産が凍結されてしまうこともあります。

 

さらに、家の維持には固定資産税や火災保険料の支払いにくわえ、修繕費用も発生します。特に修繕費用は近年高騰しており、想定以上の出費となる可能性があります。今まで修繕歴がなく、築年数の経った家ほど修繕費は高くなりがちです。年金収入では賄えず、現実には維持費や突発的な修繕費により、老後の負担はむしろ増えることもあります。

 

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