いま窓から見えるのは、ドブ川だけ…1年前はタワマンで隅田川の花火大会を見下ろしていた「年金20万円」65歳元社長が築52年・富裕層の節税用アパートへ転居。“狩る側”から“狩られる側”へと落ちた理由【FPが解説】

いま窓から見えるのは、ドブ川だけ…1年前はタワマンで隅田川の花火大会を見下ろしていた「年金20万円」65歳元社長が築52年・富裕層の節税用アパートへ転居。“狩る側”から“狩られる側”へと落ちた理由【FPが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

お金のあるところには、甘い話とそれに群がる魑魅魍魎が集まりやすいものです。仕事で成功を収めた経営者には、資産を騙し取ろうと近づく人も。近年はその手口もより複雑かつ巧妙になっており、「自分は大丈夫」と思っている人ほど泣き寝入り、なんてことがあるかもしれません。本記事では、佐藤さん(仮名)の事例とともに、富裕層が騙されやすい「美味しい話」の注意点について、FP相談ねっと・認定FPの小川洋平氏が解説します。

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タワマン住みの建設業社長、会社をM&Aで売却してリタイアするも

佐藤勝則さん(仮名/65歳)は父から受け継いだ建設業の会社をM&Aし、隅田川のそばのタワマンで一人暮らしをしていました。妻とは10年以上前に離婚。子供たちはすでに独立しています。

 

会社の業績は好調でした。当時の年収は2,000万円超。節税目的に築古リノベーションのアパートも所有しています。そんな佐藤さんでしたが、子供たちは父の仕事を継がず、跡継ぎがいなかったため、会社をM&Aで売却することに。会社は1億円で売却することができました。

 

儲かる匂いがする…次のビジネス

そんな多額の資産を手に入れた折、佐藤さんは経営者仲間を通じて知り合った荒木さん(仮名)から「経営者向けのいいビジネスがある」という提案を受けます。

 

佐藤さんが誘われたのは、経営者向けの節税用クルーザー販売。中古のクルーザーは1~2年で減価償却が可能なので、相場の5倍もの価格で法人に販売し、1~2年所有したら、同等の金額で買い戻してまた別の法人に転売するという計画です。

 

佐藤さんはそんな富裕層ビジネスに興味を持ち、始めてみることにしたのでした。

 

節税ビジネスを始めた佐藤さんは、M&Aの売却価格のうち5,000万円と荒木さんからの出資分を資本金として借り入れし事業をスタート。クルーザーの仕入れは荒木さんが行い、荒木さんのいうとおりにしていると、面白いように売れていきました。

 

「経営者の気持ちなんて手に取るようにわかる。狩り放題だな」佐藤さんは調子に乗っていきます。

 

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