景気指標の発表を控え神経戦…“米ドル安”のリスク継続、今週のドル円〈139~145円〉で綱渡りか【国際金融アナリストが解説】

4月28日~5月2日の「FX投資戦略」ポイント

景気指標の発表を控え神経戦…“米ドル安”のリスク継続、今週のドル円〈139~145円〉で綱渡りか【国際金融アナリストが解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)

4月のドル/円はトランプ氏の相互関税発表をきっかけとした「米国売り」で最大10円超下落し、一時140円を割り込みました。GDPや雇用統計の発表、日銀会合を控え、米国売り再燃の行方がカギとなるなか、どのような値動きを見せるのでしょうか。マネックス証券チーフFXコンサルタント・吉田恒氏が解説します。

5月の注目点=「米国売り」再燃は回避できるのか

政権1期目の「悪い金利上昇」は2ヵ月以上続いた

トランプ大統領の肝煎りの政策発表をきっかけに広がった「米国売り」、それを受けた米ドル/円の一段安。こういったなかで、トランプ政権は相互関税の一時停止や、「米国売り」を加速させるきっかけになったと見られるパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長解任発言をトランプ大統領が撤回するなどにより、その再燃回避を目指したようです。ではそれらが奏功し、「米国売り」再燃が回避されるか否か。それが5月以降も米ドル/円下落が続くか、それとも反転するかを考える上での最大の焦点でしょう。

 

ちなみに、トランプ政権1期目の2018年にも、今回のように「米国売り」という表現ではなかったものの、「悪い金利上昇」、「米トリプル安」は起こりましたが、それは2~3ヵ月続きました(図表5参照)。その意味では、今回も「米国売り」の沈静化はまだまだ予断を許さないのかもしれません。

 

 

出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成
[図表5]米ドル/円と日米10年債利回り差(2016年~2020年) 出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成

 

5月は米国債の四半期定例入札も予定されています。「米国売り」リスクが残る中で、この四半期入札を乗り切れるかは大きなヤマ場になるのではないでしょうか。5月には、日米の金融政策の会合も予定されていますが、これらも「米国売り」再燃回避にどのように貢献できるかが大きなテーマになりそうです。

 

 

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