12月9日~12月15日の「FX投資戦略」ポイント
・米ドル/円は一時154円台前半まで下落。年末が近づくにつれ、例年どおり円売りポジションの利益確定が進み、日銀の利上げなどに反応しやすくなっている可能性。ただし、この間の円売りを主導してきた日本の債券下落や長期金利の上昇は依然として続いている。
・今週はFOMC、来週は日銀の金融政策決定や米雇用統計の発表など、注目イベントが目白押し。
・今週の米ドル/円は153~157円と予想。
一時154円台前半まで米ドル反落が続いた先週
なぜ急に円買い材料に過敏になったのか?
11月下旬から続いていた米ドル/円の反落は先週も継続し、一時154円台前半まで下落しました(図表1参照)。日銀が12月の金融政策決定会合で利上げに踏み切るとの報道が、円買い材料として意識される場面が多かったようです。
一方、日銀が利上げに動くとみられるなか、米国では今週予定されているFOMC(米連邦公開市場委員会)で利下げが予想されています。そのため、日米の金融政策を反映する2年債利回り差(米ドル優位・円劣位)は縮小し、米ドル/円はその動きに素直に反応して下落しました(図表2参照)。
ただし、11月下旬にかけて米ドル高・円安が進み157円まで上昇した局面では、必ずしも日米金利差が拡大していたわけではありませんでした。では、なぜここに来て、米ドル/円が日米金利差の縮小に敏感に反応し、反落する展開となったのでしょうか。


