12月の「FX投資戦略」ポイント
<ポイント>
・「高市円安」は年初来円安値に接近も、下旬からジリジリと円高に。円売りポジション手仕舞いなどの影響か。
・12月の日米金融政策発表は基本的に円高後押し要因。ただ日本版「トラス・ショック」リスクや世界的株高反転リスクなど、この12月は例年以上に波乱含みの可能性あり。
・12月の米ドル/円は150~160円で予想する(第1週予想は最後をご参照ください)。
11月の振り返り=「高市円安」、一時は年初来円安値の158円に迫る
下旬はじりじり円高に戻す=「高市円安」ポジション手仕舞いの影響か!?
11月の米ドル/円は、10月の高市政権誕生を前後して広がった米ドル高・円安がさらに続くところとなり、一時は年初来高値の158円に迫る動きとなりました。ただ日本の通貨当局による円安阻止介入への警戒や、12月FOMC(米連邦公開市場委員会)での利下げ観測などをきっかけに円安が一服すると、下旬は小幅ながら米ドル安・円高に戻す展開となりました[図表1]。
11月の米ドル/円は、月足チャートで見ると陽線(米ドル高・円安)となりましたが、前年までは陰線(米ドル安・円高)が続いており、その主因は年末にかけての円売りポジション手仕舞いと考えられました[図表2]。今回の11月は陽線となりましたが、月末にかけてジリジリと米ドル安・円高に戻す展開となったのは、10月の高市政権誕生を前後して急拡大した、いわゆる「高市円安」に伴う円売りポジションの手仕舞いの影響がやはり大きかったのではないでしょうか。


