賃貸に出すためにゴミ屋敷を片付け
しかし賃貸に出すには、まず残置物の撤去が必須です。なにせ家の中は15年前で時を止めており、父と伯父の家なのに真ん中の伯父の遺物であふれかえっています。
残置物の撤去
賃貸として貸し出す際には、実家内に設置された家具や家電などを片付けたり捨てたりしておく必要がある。
また、真ん中の伯父は救急搬送されてそのまま入院し亡くなったため、家の中は生活していたときのまま。簡単にいうと灰皿はそのまま、流しの排水溝の中は腐った生ゴミが乾いてプラスチックごと変形していたし(おええ)、エアコンは茶色い昭和のクーラー。ホームセンターで売っているような二段のハンガーラックにはクリーニングから戻ってきたままのシャツやスーツがずらり。
もちろん奥行きのある巨大な箪笥にも服がぎっしり。寒冷地でもないのに引き出しにはセーターがぎゅうぎゅうのパンパンに詰められていて、樟脳の臭いまで乾いてる。
兄ちゃん、なんで昭和の家は、服が多いのん? なんでなんでしょうねあれ。服は高いから、大事に長く着るのが習慣だっそれとも無駄に箪笥があるから保管してしまえた? おそらく祖母の婚礼箪笥の中もだれのものかわからない衣類で気が遠くなるありさまです。
とにかく残置物の四分の三は伯父と顔も知らないおば(?)の服でした。私に気力があればメルでカリして小銭を稼ぐぐらいのことはできたかもしれません。なにしろデザインが昭和。クラブの支配人をしていたらしい伯父の服はなんかもう見るからにバブリーで、演劇関係者や音楽関係の友人に声をかければもしかしたら欲しい人がいたかも。おばの服も同様でした。
メルでカリして
個人間でものの売買ができるフリマアプリ「メルカリ」に出品して売ること。中古品なども多く出品されており、思わぬ高値が付くことも。
しかし、そんな時間はない! かくなる上はアウトソーシング。
出でよ令和の光スマートフォン。ぐぐれば一発、いくつも出てくる便利屋案内。たすけてだれか。こうなったらすぐにメル凸だ。
メル凸
いきなりメールを送り付けること。「凸(とつ)る」は「突撃する」の略。
それからなんとか時間を作って、片付け屋さんに見積もりに来てもらいました。まあこのとおりのゴミ屋敷。足の踏み場もないありさまですから、それなりにするとは覚悟していた。しかし……。
