日米の金利差拡大も一段落?将来の“円安”の可能性は限定的か…今週の予想レンジは〈146~151円〉【国際金融アナリストが解説】

3月25日~3月31日の「FX投資戦略」ポイント

日米の金利差拡大も一段落?将来の“円安”の可能性は限定的か…今週の予想レンジは〈146~151円〉【国際金融アナリストが解説】
(※画像はイメージです/PIXTA)

先週は一時150円の大台を回復した米ドル/円。1月の158円から146円まで、ほぼ一本調子で下落していたなかで、CFTC統計の投機筋のポジションは11日には13万枚以上と、過去最高に拡大しました。「行き過ぎ」の反動としての展開という見方がされますが、昨年7月のような逆方向への動きはみられるでしょうか。マネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏が解説します。

今週の注目点…日米金利差拡大にも限界の可能性

先週は19日に日米の金融政策を決める会合がありました。日銀については、最近にかけての長期金利の大幅上昇に対して、植田総裁がそれを容認したと見られる発言を行ったことが個人的には印象的でした。

 

一方、米国の金融政策を決める会合、FOMC(米連邦公開市場委員会)では、メンバーの経済見通しである「ドット・チャート」において、実質GDP伸び率予想が下方修正されたことなどが意識されたことで、米金利は小幅ながら低下しました。

 

こういったなかで、日米金利差は拡大が一巡しました(図表6参照)。すでに見てきたように、米ドル売り・円買いは「行き過ぎ」懸念が強いものの、その修正が本格化するのは、経験的には120日MAブレークであり、それにはまだ程遠いということです。

 

そのうえで、米景気の減速への懸念が続いていることなどから、日米の金利差拡大が限られるといった見通しが基本的に変わらないなら、やはり米ドル高・円安も限られるのではないでしょうか。以上を踏まえると、今週の米ドル/円は146~151円で予想したいと思います。
 

出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成
[図表6]日米の10年債利回りの推移(2025年1月~) 出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成

 

 

吉田 恒

マネックス証券

チーフ・FXコンサルタント兼マネックス・ユニバーシティFX学長

 

※本連載に記載された情報に関しては万全を期していますが、内容を保証するものではありません。また、本連載の内容は筆者の個人的な見解を示したものであり、筆者が所属する機関、組織、グループ等の意見を反映したものではありません。本連載の情報を利用した結果による損害、損失についても、筆者ならびに本連載制作関係者は一切の責任を負いません。投資の判断はご自身の責任でお願いいたします。

 

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