「70歳を過ぎても働かなきゃ」の悩みが一瞬で解消
松本太郎さん(仮名)は独身の一人暮らし。小さな会社で内勤をしていました。それまでの最高年収は450万円。彼が住む地方都市では、これぐらいの年収であれば一般的といえます。
しかし、家計管理が苦手で、貯金は300万円程度。松本さんは人生で5度の転職を繰り返してきたため、60歳時の退職金はもらえてもわずかです。
そんな彼に、人生を変える幸運が舞い降りました。松本さんが55歳のとき、同じく独身を謳歌していた実の兄が他界し、遺産が転がり込んできたのです。
実の兄とはいえ、年が11歳離れており、ほとんど交流はありませんでした。両親も他界しています。しかし、兄には事業で得た財産があり、手続きにかかる諸経費や税金を差し引いても、3,000万円ほどが松本さんの手に入ってくることになりました。
「これで老後も安心だ、感謝してもしきれない……」
そう兄の墓前でお礼を伝えた松本さんでしたが、そのお金によって思わぬ迷走を繰り広げることになります。
