身に覚えのないクレジットカードの高額請求に絶句
新年が明けて2ヵ月ほどたった、ある日のこと。郵便受けに届いていたクレジットカードの利用明細を開いた瞬間、Aさん(69歳・仮名)は思わず言葉を失いました。
「ご請求額:618,450円」
特別大きな買い物をしない限り、毎月の請求は2~3万円です。最初に頭に浮かんだのは、不正利用ではないかという疑念です。慌てて利用先を確認して調べると、記載されていたのは海外の怪しい業者ではなく、国内のスマートフォン向けゲームアプリの運営会社でした。
利用日をよく見ると、請求は年末年始の1週間ほどに集中しています。その時期、Aさんの自宅には長男一家が帰省しており、小学5年生の孫が「夢中になっている」と話していたゲームの名前が、明細に並ぶ会社名と一致していました。
「まさか……」
Aさんの背中に、冷たいものが走りました。実はその年末年始、Aさんは孫にせがまれ、自分のスマートフォンを貸していたのです。孫は自分のスマートフォンを持っておらず、ゲームは父親から時間を決めて借りるだけでした。
「せっかくの正月だからな。ここにいる間は使っていていいぞ」
Aさんが住むのは雪国。外で遊ぶのも容易ではありません。孫への可愛さもあり、ほぼ自由に使わせていました。Aさんは老眼もありタブレット端末を使うことがほとんど。家からほとんど出ない年末年始は、スマートフォンを必要としなかったのです。
滞在中、孫から「このゲームがおもしろいんだよ! どうしても欲しいアイテムがあるんだ。お願い!」そう言われ、数百円程度なら構わないだろうと考え、クレジットカード情報を入力した記憶がありました。金額は300円ほど。その「一度きり」のつもりでした。それが、いったいなぜ……?
