亮さんが副業で得た驚きの収入額
収益モデルの確立とスケール
数社の法人との年間契約や、定期的に入る単発の依頼によって、亮さんの副業収入は年間600万円を超える規模に成長した。 具体的な収益モデルは以下の通りだ。
- 単発の企業研修:1回2時間の研修で10万円~15万円
- 年間契約:月1回の研修を実施し、年間120万円~200万円
- グループワーク形式のセミナー:1回あたり5万円~
亮さんはこれまでに得た人脈をもとに、強みである「雑談力」を副業の営業にもフル活用した結果、本業を超える収益を得ることが可能となった。
無形資産を活かした副業の可能性
今回紹介した事例から学べる重要なポイントは、自分では当たり前だと思っているスキルが、他者にとっては価値のある「無形資産」となり得るということだ。
企業研修市場においては、「理論よりも実践的なスキル」が求められる傾向にある。多くの研修はマニュアルに基づいたものが中心で、実際の営業現場に即した「体感できる研修」は少ない。亮さんが成功した理由は、現場経験に基づく具体的なノウハウを提供し、それを体系化してわかりやすく伝えた点にある。
また、法人向け研修市場は価格設定がしやすく、スケールメリットが大きい点も見逃せない。企業側は単発の研修で10万円以上を支払うことが一般的であり、年間契約にすることで安定した収益源となる。
もちろん、この市場は簡単に参入できる分野ではない。企業と直接契約を結ぶのは容易ではなく、講師としての信頼や実績が求められるため、参入障壁が高く感じられるのも事実である。
しかし、個人でも法人向け研修の市場に参入できる方法はいくつかある。亮さんが成功したように、「知人や既存の人脈を活用して最初の実績を作る」というのは効果的なひとつの手段だろう。
ほかにも、研修会社の営業研修やコミュニケーション研修などの講師に登録する、地元の商工会議所の中小企業向け研修の講師募集に応募する、LinkedInなどのビジネスSNSを活用してPRするなどの手法を組み合わせることで、より効率的に法人契約の獲得が期待できる。
副業や起業を考える際には「自分の経験を言語化し、体系化できるか」を意識することが成功の鍵となるだろう。無形資産を活用し、適切な市場を見極めることで、誰でも副業から成功の道を切り開くことができるのだ。
鈴木 健二郎
株式会社テックコンシリエ
代表取締役
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