共働き夫婦の年金は月27万円、75歳受給開始なら1.84倍に
受け取れる年金は人それぞれといいつつ、平均値を紹介しましょう。
65歳以上の厚生年金受給権利者の平均受給月額は、女性10万91,65円、男性16万7,388円(厚生労働省「厚生年金保険・国民年金事業年報」2023年)です。
残念ながら男女で大きな差がありますが、これは男女の賃金格差と就労期間の違いによるものです。こんなところにも大きな男女差があるのかとちょっとショックですが、目をつぶって話を前に進めます。
このデータから夫婦ともに厚生年金に加入していた場合の1世帯当たりの受給額は、男女の合計額である月27万6,553円という計算になります。また前述の通り年金は原則として65歳から受給できますが、60〜75歳の間で受給開始時期を選ぶことができ、開始時期を遅らせれば遅らせるほど、もらえる金額が増えていきます。
「ねんきんネット」では、いつからもらえば受給額がいくらになるのかもシミュレーションできます。例えば75歳まで受給開始を遅らせれば、65歳時の1.84倍の年金を受け取れます。65歳で受給開始した場合10万9,165円だった人が、10年待てば20万863円になり、この金額が亡くなるまで続きます。
「ねんきんネット」では、100歳までの総受給額の比較もでき、その違いにちょっと驚くはず。もちろん早く死んでしまったらもらい損ねることになりますが、あくまで年金は「保険」。早く亡くなるリスクに備えるか、長く生きるリスクに備えるかは考え方次第です。
その他に個人年金や投資による収益などがあれば足していきます。こうすることで、すでに確保できている収入がいくらなのかがわかります。
ここまで計算した支出と収入の差を見れば、いくら足りないか(どれぐらい働いて収入を得ればいいか)がわかります。具体例は次回ご紹介していきます。
河野 純子
ライフシフト・ジャパン取締役CMO
ライフシフト研究者
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