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フリマサイトでの所得に税金がかかるケース
フリマサイトで不要になった衣類や本、雑貨などを販売して得た所得には、基本的に税金は課せられません。しかし、ここで紹介するケースでは課税対象となるため、自身の取引方法が該当しないか確認しましょう。
また、売上と所得には明確な違いがあります。
売上は商品が売れたそのものの総額で、所得は売上から手数料や送料などの必要経費を差し引いた金額を示します。
例えば、1,000円の雑貨が売れた場合、売上は1,000円です。売上の1,000円から販売手数料(10%) と送料(210円) を差し引くので、所得は690円になります。確定申告では所得をベースに計算されるため、売上と間違えないようにしましょう。
30万円超の高額な品物が売れた場合
不用品の販売であっても、1個または1組当たりの価格が30万円を超える場合は「高額商品」とみなされ、確定申告が必要になる可能性があります。
通常、家具家電やサイズアウトした洋服、新品未使用の雑貨など、生活に必要な範囲の品物である「生活用動産」の売却には税金はかかりません。ただし、生活用動産として出品した商品でも、1個または1組の販売価格が30万円を超えると課税対象となるケースがあるので注意しましょう。
特に、貴金属や宝石、ハイブランド品、美術品などは、生活用動産として認められにくい傾向にあります。
例えば、親族の遺品整理で古伊万里の食器セットを60万円で売却した場合、仕入れて継続的に販売しているわけではなく、食器という生活用動産に含まれる種類の商品を売却した事実だけなら、確定申告の必要はないように思われます。
しかし、1点60万円という高額で売却しているため、譲渡所得として確定申告が必要となるケースです。
確定申告が必要なケースなのか正確な判断をするためにも、必要に応じて国税庁の公式情報を確認しておきましょう。心配な場合は税務署や税理士に相談するのもおすすめです。
営利目的で継続して売上がある場合
自分で製作したアクセサリーやアートなどの「ハンドメイド作品」を、継続してフリマサイトで販売している場合は、営利目的による販売と判断されます。そのため、1点当たりの販売価格に関わらず、課税対象となる可能性が高くなるでしょう。
例えば、手作り品を制作し、継続的に出品して1年当たり100万円の利益をフリマサイトで得た場合、1点1点は安価な商品でも確定申告が必要になる場合があります。
ここで重要なのは、100万円の売上ではなく「利益」である点です。
100万円の売上があったとしても、材料の仕入れや買い付けた際の交通費、アトリエとして使っている物件の家賃などは、経費として計上することができます。 売上から経費を差し引いた利益が、所得控除の枠内となっている場合は確定申告は不要ですが、フリマサイトを使って継続的に販売する際には、最初から確定申告をするつもりで準備しておくとよいでしょう。
また、人気ブランドの商品や限定商品の継続的な転売、大量仕入れによるまとめ売りなども利益を得ることを目的にしているため、課税対象に該当する可能性があります。特に転売行為は無申告(確定申告していない)の方が多く、税務署では調査を強化しているため注意が必要です。
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