(写真はイメージです/PIXTA)

NY金先物物価が1月から上昇基調となり、直近で2月5日に過去最高値を更新しました。(2025年2月7日現在)1月にトランプ政権が発足し、安全資産としての金需要がさらに高まったことが原動力になったと考えられます。まだ、上昇の余地はあるのでしょうか。本稿では、ニッセイ基礎研究所の上野剛志氏が、今年の金相場の見通しについて詳しく解説します。

ドル円レート

1月の動き(↘) 月初157円台後半でスタートし、月末は154円台前半に。

 

月初、良好な米経済指標を受けて、7日に158円台前半へ上昇。さらに、トランプ政権の関税引き上げによる米インフレ再燃観測やFRB高官による利下げに消極的な発言を受けて米金利が上昇し、10日には158円台半ばに到達した。

 

一方、その後は正副総裁発言による日銀の1月利上げ観測や、FRB高官の利下げに前向きな発言などを受けて円が買われ、17日には155円台前半に下落。下旬にはトランプ大統領による関税引き上げを巡る言動(就任初日の関税発動を回避も中国などへの2月からの関税引き上げ検討に言及)や中国発・低コスト生成AIの影響を巡って思惑が振れ、一進一退の推移に。

 

月の終盤には、トランプ政権が2月よりカナダ・メキシコに対して関税を課す方針が伝わり、リスクオフの円買いが優勢となったことで、月末は154円台前半に下落した。

 

ユーロドルレート

1月の動き(↗) 月初1.03ドル台前半でスタートし、月末は1.03ドル台後半に。

 

月初、ユーロ圏の経済指標改善を受けて一旦上昇したあと、良好な米経済指標や独経済指標の悪化、トランプ政権による関税引き上げ懸念を受けて下落し、8日には1.03ドルを割り込んだ。

 

その後はしばらく1.02ドル台~1.03ドル付近での一進一退が続いたが、トランプ大統領による就任初日の関税引き上げが回避されたことでユーロに買戻しが入ったほか、ユーロ圏の景況感改善もあって、27日には1.05ドル台前半まで持ち直した。

 

月の終盤には、トランプ政権による追加関税観測からリスクオフのユーロ売りが発生し、月末は1.03ドル台後半に下落して終了した。

 

ドル円レートの推移(直近1年間)
[図表15]ドル円レートの推移(直近1年間) (資料)日本銀行

 

ユーロドルレートの推移(直近1年間)
[図表16]ユーロドルレートの推移(直近1年間) (資料)ECB

 

金利・為替予測表(2025年2月7日現在)
[図表17]金利・為替予測表(2025年2月7日現在)

 

 

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※本記事記載のデータは各種の情報源からニッセイ基礎研究所が入手・加工したものであり、その正確性と安全性を保証するものではありません。また、本記事は情報提供が目的であり、記載の意見や予測は、いかなる契約の締結や解約を勧誘するものではありません。
※本記事は、ニッセイ基礎研究所が2025年2月7日に公開したレポートを転載したものです。

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