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勢いで離婚して後悔する人も多い
ここまで「夫の仕事を理由に離婚できるのか」という視点から話をしてきましたが、夫の仕事(残業や給料)に不満を持っている場合にいきなり離婚に進むのはおすすめではありません。
夫の不倫やDV、モラハラや長期間の別居など致命的な問題がなく、性格の不一致もないのに仕事上の問題だけで別れるのは、もったいないからです。また年収が1,000万円や1,500万円というと、一般的な相場から比べると非常に多額であり、離婚後に同じ生活を維持するのは困難です。勢いで離婚してしまい後悔する方も多数おられるので、拙速な判断は控えるほうがよいのです。
夫婦間の問題が夫の仕事だけであれば、一度夫とよく話をしてみましょう。残業が多くて日ごろからほとんどコミュニケーションをとれていないため不満を持っていること、給料が少ないと感じていることなどを素直に伝えれば、夫のほうも考え直して2人で解決方法を探っていける可能性があります。たとえば給料が多少減っても残業を減らしてもらい、2人の時間を確保できて生活が豊かになれば、さほど大きな不満を感じなくなる可能性があります。
現状「給料が低い」と感じていても、それは1人で殺伐とした生活を送っているからそう感じているのであり、2人で家族として仲良く生活できればそういった不満も解消される可能性は充分にあります。
離婚したほうがよいケース
夫の仕事に問題がある場合で、離婚したほうがよいケースがあります。それは、生活費をもらっていない場合やDV、モラハラ、不倫などの別の問題がある場合です。夫の収入がどんなに高くても生活費をもらっていなければ妻は常に生活に窮します。それでは「無収入」と同じ状況になってしまい、妻が苦しいのも当然です。夫が妻に生活費を払わないのは「悪意の遺棄」として離婚理由にもなります。
夫が不倫している場合にも離婚理由になりますし、DVやモラハラを受けている場合にも離婚が認められます。実際、高年収で外面のよい方が家でDV、モラハラ行為をすることはよくありますし、お金を持っているので不倫にも走りやすいなどの問題もあります。
こうした別の問題がある場合、我慢している必要はありません。夫の年収が高く家の資産額も多ければ、多額の財産分与や慰謝料を獲得できる可能性も高いので、勇気を持って離婚に進めましょう。
〈参考〉
※調査結果発表:リスモン調べ~第5回「離婚したくなる亭主の仕事」調査~夫の仕事が原因で離婚を望む妻、前回調査より増加
白谷 英恵
Authense法律事務所
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