(※写真はイメージです/PIXTA)

エコノミストのコンセンサス予想に基づくと、世界経済は2025年も堅調に成長することが見込まれます。なかでもカギを握るのが、今月20日に新トランプ政権が発足する米国経済です。フィデリティ・インスティテュート主席研究員でマクロストラテジストの重見吉徳氏が、世界経済の動向とともに、投資家が注目すべきポイントについて解説します。

株式市場の現状に対し、投資家がすべきこと、できること

株式投資の基本に立ち返ると、一般に、

 

1.保有銘柄数を増やせば、ポートフォリオのリスクは低下します。ただし、ある銘柄がポートフォリオの大部分を占めていれば、リスクは(たとえば、「均等保有」に比べて)高まります。

 

2.相関が低い銘柄を持てば、ポートフォリオのリスクは低下します。逆に、相関が高い銘柄を持てば、ポートフォリオのリスクは相対的に高まります。

 

いま投資家がすべきこと、あるいは、できることは、

 

A.7大企業それぞれの成長性を自分自身で分析する

 

1.米国の大型株式市場の行方を左右する「時価総額が大きい7つの企業」の決算書を自ら詳細に読み解く

 

2.これらの企業が巨額の投資を行っている人工知能(A.I.)や画像処理半導体(GPU)の成長性を自ら吟味する

 

3.これらの企業が対象とするマーケット(実体経済や金融政策の動向、競合する製品や企業の動向)について自ら調査*したりすることでしょう。

 

たとえば、みなさんが「たった7つの銘柄にしか投資をできない」とすれば、あるいは、「たった7つの銘柄をポートフォリオの大部分に投じる」とすれば、それら7つの銘柄をしっかりと厳選するでしょう(※証券会社のアナリスト・レポートとは距離を置くほうがよいでしょう。利益相反の可能性が完全には否定できませんし、「たったひとり懐疑的になる」ことには雇用のリスクがあるため、「赤信号、みんなで渡れば……」的に強気のレポートを書くインセンティブがあるためです)。

 

あるいは、

 

B.分散する。プロに任せる

 

米国の大型株式市場以外に分散投資をしたり(→株式以外の資産を含む)、米国の大型株式市場のなかで銘柄を積極的に選択するアクティブ・ファンドに分散投資をしたりすることでしょう。

 

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重見 吉徳

フィデリティ・インスティテュート

首席研究員/マクロストラテジスト

 

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