唯一の癒しの存在だった「チョコ」
浩造さんの妻和美さんは50代のときに子宮がんにかかり、手術は成功したものの体力の衰えもあり、あまり外に出ることが少なくなりました。以前は友達と外出したり、趣味の集まりに参加したりと活発に動いていた和美さんでしたが、病気になってからはすっかり塞ぎ込んでしまいました。すっかり変わってしまった妻を側で見守っていた浩造さんは「犬でも飼わないか?」と提案。和美さんは久しぶりに笑顔を見せてくれました。
2人が子犬を探したのは保護犬のサイト。近所でちょうど譲渡会が開催されることを知り、早速譲渡会に足を運んだところ、お気に入りの子犬と出会い、トライアル期間を経て無事お迎えすることになりました。迎えられた子犬はチョコちゃんと名付けられ、2人と1匹の暮らしが始まりました。チョコちゃんが小さな頃は病気ばかりで心配なこともありましたが、その可愛さに癒やされる毎日。
しかしある日、和美さんに別のがんが見つかり、発見が遅かったため治療の甲斐なく帰らぬ人となってしまったのです。
浩造さんの悲しみは相当なものでしたが、チョコちゃんがいたからこそ救われたといっても過言ではありません。
その後、数年は浩造さんとチョコちゃんの2人暮らしが続いていましたが、ある日の朝、チョコちゃんが息をしていないことに気づきました。動転する浩造さん。でも、チョコちゃんがもう亡くなっていることは明らかでした。そしてチョコちゃんをどう供養してあげるのがいいのかが分からず、急いで調べ始めたのです。
ペットの飼育頭数は減少傾向に
2020年に発表された資料によると、ペットとして飼われている犬の頭数は約849万頭となっており、全体的には減少傾向にあります。とはいえ、1人暮らしの女性や老人の需要は高く、犬を飼っていることで気持が明るくなるという声や、人との会話数が増えたという声が聞かれます。
確かに朝や夕方、昼の時間でも犬を連れて散歩をしている人をよく見かけますし、そのなかには高齢の人も目立ちますよね。
ペットを飼うことは、高齢者にとっても情緒安定する、散歩が日課になることで運動量が増加するといった良い面での影響が注目視されています。
もちろんペットも生き物ですので、ペットフードや医療費、保険代など多くのお金がかかります。それでも一緒にいて心を癒やしてくれる存在は大切なものでしょう。
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