(※写真はイメージです/PIXTA)

現役時代は収入が多く、貯金や退職金も十分にある……そんな状況であれば長い老後も安泰だろうと思うでしょう。しかし、どんなに余裕があると思っても、生活状況によってはあっという間に資産が尽きてしまうこともあり得ます。今回はトータルマネーコンサルタント・CFPの新井智美氏が、資産が十分にあったにも関わらず年金生活に突入してから金銭的危機に陥ってしまった事例について解説します。

現役時代は高収入、老後資金も十分あった田中さん夫婦

田中孝さん(仮名・当時65歳)は、現役時代の最高年収が1,500万円。60歳の定年後は関連会社の役員として勤務し、退職金を2,500万円受け取りました。

 

さらに、65歳からの10年間は約10万円(月額)の企業年金が受け取れるほか、3,000万円の貯金もあります。65歳から受け取れる年金額は、夫婦合わせて約35万円。2人で暮らすには十分な金額でした。

 

経済的に余裕があった孝さん夫婦。しかし、わずか10年後に危うく自己破産しそうになってしまったのです。それは、こんな事情からでした。

潤沢な資産で孫を可愛がり旅行三昧の老後

孝さんには2人の娘がおり、それぞれに子どもが1人ずついます。孝さん夫婦にとっての孫たちをとても可愛がっていました。

 

次女はブランド物が好きで、「このブランドの服を着せてあげたい」と指定してきたため、もう一人の孫も含めて1着5,000円を超える服を毎月プレゼント。冬のコートなどだと、子ども用とはいえ5万円以上することもありました。

 

孝さんの妻(好恵さん:62歳)は大学を卒業してすぐに孝さんと結婚。それからずっと専業主婦を続けていました。孝さんの収入が多かったことから、子どもの教育費などに困ることはなく、好恵さんがパートなどで働いたことは一度もありません。

 

現役時代から「定年後は毎年旅行に行こう」と話していた孝さん夫婦。海外旅行と国内旅行を毎年交互に行うことを恒例にし、海外旅行の際にはパック旅行ではなく、現地でガイドをつけ、飛行機はビジネスクラスを利用するといった優雅なもの。そのため1回の旅行費用が200万円を超えることも珍しくありませんでした。

 

また、国内旅行も高級な旅館に泊まるなど、「せっかく旅行するなら少しは贅沢に」という考えを貫いたのです。旅行に娘や孫を連れていくこともありました。家族の誰かの誕生日には、みんなで集まって高級なレストランで食事をするなども恒例の行事に。

 

そのうち孫も大きくなり、今度は塾代や私立に進学するための入学金や授業料を援助するなど、出費は続いていきました。

 

そのような生活をしているうちに、75歳を過ぎるころには退職金も使い果たし、3,000万円の貯蓄額も半分近くに減っていました。

 

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