写真提供:HAN環境・建築設計事務所

知られざる「日本の住宅とその性能」について焦点をあてる本連載。今回のテーマは「窓」。冬暖かく、夏涼しい家にするためには、窓の断熱性能が極めて重要だといわれています。しかし、日本の窓事情は深刻で「日本最高評価の断熱窓は、海外では違法レベルの低性能」です。この状況の真相について、詳しく解説していきます。

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「パッシブデザイン」も意識したい

窓に関連して、もうひとつ留意すべきこととして、「パッシブデザイン」を意識していただきたいと思います。

 

「パッシブデザイン」とは、機械に頼らず太陽の光や熱、風など自然の力を利用する設計技術のことです。高気密・高断熱住宅における「パッシブデザイン」は、冬の日射取得と夏の日射取得が最も重要です。特に、南側の窓では、太陽高度が高い夏は庇で日射を遮り、太陽高度が下がる冬は積極的に日射を取得できる設計にするべきなのです(図表9)

 

【図表9】パッシブデザイン
【図表9】パッシブデザイン

 

窓を高断熱化するだけならば、どの工務店でもできますが、「パッシブデザイン」に留意した設計ができる工務店はあまり多くありません。「パッシブデザイン」に留意した設計ができるか、実際の施工例を元にそれを説明できるかどうかは、工務店選びのポイントの一つにしていいと思います。

既存住宅の窓の断熱改修の大チャンス!

新築中心に説明してきましたが、アルミの単板ガラス(1枚ガラス)の冬寒く、夏暑い家で、我慢しながら暮らしている人も多いと思います。窓だけの断熱リノベは、もともとかなり手軽でコスパもいいのでお勧めなのです。

 

そこに、今年度は、「先進的窓リノベ事業」という国の手厚い補助制度が用意されているため、手軽に居住環境を改善する大チャンスです(関連記事:『今年の夏こそ涼しく過ごす…朗報!窓の断熱改修の大型補助金「先進的窓リノベ2024事業」募集開始』)。

 

窓を高断熱化するだけで、いきなり他国並みの高性能住宅になるわけではありませんが、現在の居住環境に比べれば、劇的に改善します。ぜひ、冬の寒さ、夏の暑さを我慢する生活から脱却することを強くお勧めしたいと思います。

 

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